2つ目は介護費用です。高齢になると有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅などへの居住を検討される人も多くなります。

LIFULL介護によれば、仮に有料老人ホームに5年間住むと約2000万円、サービス付き高齢者向け住宅に5年住むと約1000万円が必要となっています。この費用も支出の中に含まれていません。

3つ目はそれぞれのライフスタイルが考慮されていないということです。旅行や趣味などを満喫したい人は、その費用も別途準備しておく必要があります。

生命保険文化センターから、「ゆとりある老後生活費は毎月いくら必要か」という調査結果（夫婦世帯）が発表されています。この調査では、平均値が35万円とのことでした。

前述のモデル世帯の平均支出は26.5万円ですから、ゆとりある老後の生活には毎月約8.5万円が足りないことになります。1年で102万円、10年で1020万円を余分に準備することになりますね。

これらのことを総合して計算してみても、足りないと言われていた2000万円の他に1000万円単位での資産を余分に準備する必要がありそうです。

ライフスタイルや人生観は人それぞれですから、一概にいくら必要ですとは言えません。

しかし少なくとも、住居費用や介護費用など、必要となる可能性が高い費用については、かなり大きな金額になりますので、早めに対策をしておく方がよさそうです。

老後を安心してくらす

人生100年時代と言われる今、安心して老後生活を送るためには、住居費用、介護費用、さらに趣味のお金もプラスして考える必要がありそうですね。

そのためにも、まずは将来の生活設計と退職金を含む退職までの収入見込みを計算してみましょう。

自分の年金受取額を確認するのも大事です。

自分が安心して老後生活を送るために必要な目標金額を把握し、目標金額が決まれば、そのゴールに向かって資産運用を始めることができます。