厚生労働省も面会などに関して言及

2020年10月に、厚生労働省が「社会福祉施設等における感染拡大防止のための留意点について」を発表しました。

そのなかで、面会に関しては、「感染経路の遮断などの観点から、緊急やむを得ない場合を除き制限する等の対応を検討すること」としたうえで、オンライン面会なども推奨しました。

そこで再び、先述の調査結果に戻って見ていきましょう。

施設によって設けられた制限

1位:面会そのものができなくなった…63.9%
2位:面会の回数制限が設けられた…38.0%
3位:親の外出制限が設けられた…16.3%

感染拡大後、80%以上の人が、親との面会頻度を「下がった」と答えましたが、そもそも、面会そのものができない施設が多い(63.9%)ようです。

また、回数制限がある施設も多く、高齢者はコロナウイルスによって重症化しやすいこと、感染対策をおこなってもクラスターが発生した施設があること、厚生労働省が出した要望などの影響が考えられます。

では、施設に入所中の高齢者の側には、どのような影響が出ていると考えられるのでしょうか。こちらも、調査結果を見ていきます。

入所中の親のストレスについて

1位:(非常に大きな)ストレスを感じていると思う…25.3%
2位:(多少の)ストレスを感じていると思う…47.2%
3位:あまりストレスは感じていないと思う…20.8%

親が、「ストレスを感じているのでは…」と思っている人は、70%以上もいることが判明しました。

一方で、「あまりストレスを感じていないのでは…」と思っている人は約20%にとどまり、COVID-19による生活様式の変化などが、親にストレスを与えていると考える人の方が圧倒的に多いようです。

いままで通り、ケアサービスは受けられているか?(※感染拡大前と比較)

1位:変わらない…69.2%
2位:(若干)低下している…17.5%
3位:(非常に)低下している…5.2%

「変わらない」と答えた人が最も多く、約70%でした。感染対策をしながらも、いままで通りの介護をおこなえている施設が多く存在するようです。

一方で、「低下している」と答えた人も20%以上おり、ケア内容にも影響が出ていることが伺えました。