「夫に内緒で貯めてます。」という人は、結構多いのではないでしょうか?「好きなものを買うため」「何かあった時のため」等々…。お金を貯めようと考えるきっかけは人それぞれでしょう。

「結婚して5年目。専業主婦だった時に、夫との離婚を真剣に考えたことがきっかけでした。」と話すのは、現在40代のAさん。結婚15年目にして、1000万円を貯めることに成功したといいます。

「資格もありましたし、サクッと離婚して、あとは正社員で復帰できれば、シングルマザーとして十分にやっていけると考えたんです。でも、調べてみると、シングルマザーの中には離婚後に実家を頼ることができず、生活が落ち着くまでは貯金を切り崩しながら生活をしている人も多いよう…。まずは、軍資金を作らなくちゃ!と考えました。」

さて、このAさん。どうやって夫に内緒で1000万円ものお金を貯めたのでしょうか?

目標は「1年に100万円」、それを10年間

「1年間に100万円」。Aさんが最初に掲げた目標は非常にシンプル。これを10年間継続したことで、1000万円の貯金を達成できたといいます。

しかし、そうはいっても、Aさんの夫の年収は日本人の平均年収程度。単純計算で1か月あたり8万3千円を貯金にまわすというのは、なかなか至難の業です。そこでAさんが行ったのは、次のようなことでした。

仕事を始め、給料をすべて貯金に回した

「いずれは働くつもりなら『今から』」ということで、Aさんは仕事を始めることにしました。子供を保育園に預けて、正社員としてガッツリ働くことも考えましたが、夫は、そもそも妻が働くことで、自分の負担が増えるのを嫌がるタイプ。そこで、子供が小さく、外に働きに行くのが難しいうちは、クラウドソーシングに登録して、在宅の仕事をこなすことにしたのです。そして、子供が小学校に入学して、まとまった時間があくようになってからは、在宅の仕事も続けつつ、パートとして外に働きにでるように。

専業主婦時代は、夫の給料だけでやりくりできていたということもあり、Aさんは、基本的に自分が働いた分は、すべて貯金に回していました。ただ、すぐにお金をおろすことができてしまうと、やはり使ってしまいます。このため、自分が普段使いしている銀行の口座とは別に、お金を貯めるための口座をつくり、給料はそちらに振り込んでもらうようにしました。いわゆる先取り貯金の要領です。

「口座をわけて、この口座のお金は絶対に引き出さない、というルールを設定していたことが、ついつい使ってしまうというところの抑止力になっていたと思います。」と話すAさん。ただ貯めるだけでなく、「手をつけにくくする」という工夫も大切ということなのかもしれません。