マネーフォワード、上場来4期連続で業績予想を達成 今期も高成長の継続を見込み、EBITDAは黒字化へ

2021年1月14日に行われた、株式会社マネーフォワード2020年11月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:株式会社マネーフォワード 代表取締役社長 CEO 辻庸介 氏

2020年11月期決算説明会

辻庸介氏:みなさま、こんにちは。遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。マネーフォワードの辻でございます。

本日はお忙しいところ、2020年11月期の通期決算説明会にご参加いただきまして誠にありがとうございます。新型コロナウイルス感染症が拡大している状況ですので、今回もオンラインでの説明会とさせていただきます。さっそくではございますが、本日のアジェンダをご説明します。

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通期の決算発表ということで、はじめに「目指す社会と社会課題への取り組み」として、今年1年の取り組みを簡単にご紹介します。続いて通期ハイライトということで、ドメインごとのご説明、そして成長戦略ならびに来期の業績見通しをご説明します。

はじめに

はじめに、今回の新型コロナウイルスで、非常に多くの企業の方々や個人の方々がストレスを感じながら生活されていることと存じます。お亡くなりになられた方に、あらためて哀悼の意を表するとともに、心よりお悔やみ申し上げます。

また、我々は業態的に非常にリモート体制が敷きやすいということで、完全リモート体制となっていますが、この状況下においても治療や感染拡大防止のために職務を果たしてくださっている医療従事者のみなさま、関係者のみなさまに心から感謝を申し上げます。

我々も、我々のできることを通じて、少しでも社会のお役に立てるよう努めていきたいと思います。

Mission

当社のMissionは、従来からご紹介しているとおり「お金を前へ。人生をもっと前へ。」でございます。お金の課題をテクノロジーで解決していきたいと考えています。

全社|Mission / Vision / Value / Culture

また、Mission、Vision、Value、Cultureを非常に大事にしながら経営しています。

解決したい社会課題(企業)

私たちには、解決したいさまざまな社会課題があります。法人に関しては、このコロナ禍で、リモートワーク下での円滑な事業経営、従業員の安全確保、また運転資金の確保の重要性が非常に高まっているかと思います。

解決したい社会課題(個人)

個人に関しても、収入が安定しない方々や家計の悪化している方々がいらっしゃいます。また、感染リスクを下げるため非接触サービスの利用ニーズも高まっています。

SaaS/Fintech領域での事業展開を通して、社会課題解決に取り組む

我々はSaaSやFintech領域での事業展開を通じて、このような社会問題の解決に取り組んでおります。

全国のパートナーと共に社会課題解決を目指す

全国のさまざまな方々とパートナーシップを組んで社会課題の解決を目指しています。会計事務所、社労士事務所の公認メンバー数は4,400を超えてきています。

また、提携商工会議所数は105、サービスを提供している金融機関は39というかたちで、日本全国のパートナーと一緒にサービスを届け、ユーザーの課題解決に取り組んでいるところです。

コロナ禍における当社の思い

我々は「不安の向こうにあるものを。」というメッセージを出して事業を運営しています。コロナ禍でも、そのような不安を少しでも解消できるような取り組みを進めていきたいという思いで、全社員で取り組んでいます。

当社のアクション(1/3)

さまざまな補助金、助成金が、非常に矢継ぎ早に出ています。そのような情報をわかりやすく伝えられるような情報発信や持続化給付金が受給できるか自動で計算する機能を提供しています。

当社のアクション(2/3)

また、社会のDX化に貢献すべく、ペーパーレス・はんこレスの提言書を発表したり、電子インボイスの普及促進に向けた取り組みを実施しています。

当社のアクション(3/3)

テレワークの導入には従来のオペレーションをしっかり変える必要があり、そのためのノウハウが非常に大事です。

我々自身、上場企業で恐らくはじめて完全テレワークで決算を乗り切ったという実績もありますので、経理業務フローも含めてどのようにオペレーションを整えていったのかを発信しています。

ユーザーから頂いた声

おかげさまで、ユーザーからも「マネーフォワード クラウドの活用で、新型コロナウイルスによる業務への影響がなかった」「デジタルシフトを進めてよかった」という声をいただき、非常によかったと思っています。

サステナブルな社会を目指し、ESGの取り組みを強化

サステナブルな社会を目指してESGの取り組みを強化していこうということで、マネーフォワード独自の重点テーマを新たに設定しました。

もともと我々がミッションとして持っている「すべての人のお金の課題を解決したい」というテーマに基づき、「User Forward(ユーザーの人生をもっと前へ。)」「Society Forward(社会をもっと前へ。)」「Talent Forward(社員の可能性をもっと前へ。)」という3つのテーマを設定しました。

また、これらのテーマを実現していくために必要な土台として、Mission、Vision、Value、Cultureの浸透や、攻めと守りを両立させるガバナンスをしっかり構築しながら、ESGの取り組みをより強化していきたいと思っています。

以上が、コロナ禍での当社の取り組みのご紹介でした。

2020年11月期 通期 ハイライト

通期のハイライトに移ります。上場以来、4期連続で売上高、営業利益、EBITDAのいずれも期初見通し内での着地を達成できました。さまざまなステークホルダーの方々にご支援いただき、本当にありがとうございました。

連結売上高は、前年同期比プラス58パーセントの113.2億円で、特にMoney Forward Businessドメインが前年同期比プラス75パーセントと非常に伸びています。

また、売上総利益は前年同期比プラス76パーセントの76.2億円となりました。EBITDAはマイナス21.7億円で、期初見通しであるマイナス19億円からマイナス28億円というレンジ内に収まりました。なお、広告宣伝費を除くEBITDAは12億円の黒字となっています。

グループストック収益の合計を示すSaaS ARRについてです。Money Forward Homeドメイン、Money Forward Businessドメイン、Money Forward XドメインのMRRは、82.5億円まで到達しています。

また、グループ全社の課金顧客数は42万人を突破しました。

連結売上高は前年同期比+58%と高成長を継続

先ほど申し上げたとおり、連結売上高は通期で前年同期比プラス58パーセントと、高成長を継続しています。

4Q連結売上高は、過去最高に

四半期ごとの売上の詳細です。第4四半期の連結売上高は前年同期比プラス51パーセントです。先ほど申し上げたとおり、Money Forward Businessドメインが前年同期比プラス78パーセントで成長を牽引しています。

Money Forward Homeドメインについては2019年11月期までは第4四半期はオフラインでのイベントを開催していたのですが、2020年11月期は新型コロナウイルスによりオフラインでイベントが開催できなかったこともあり、前年同期比で少し減少しています。

また、Money Forward XドメインとMoney Forward Financeドメインは、それぞれ前年同期比で37パーセント、41パーセント成長でしっかりと伸びています。

連結売上高 期初見通し比較

こちらはちょうど1年前に発表した期初時点の業績見通しの詳細です。結果は3つのドメインで見通しを達成して「3勝1敗」となりました。

Money Forward Businessドメインはほぼ予定どおりの着地です。クラウド化の進展に伴って、法人顧客は順調に増加しているところがプラス要因となります。一方で、Web経由の年額顧客比率が想定以上に高まったことで、ARPAが想定を下回っています。ただし、年額顧客比率が高まったこともあり、解約率は改善しています。その他、期初時点で見込んでいなかった点として、R&AC社のグループジョインによる売上貢献もあります。

Money Forward Homeドメインに関しては、利用者が1,150万人、プレミアム課金ユーザーが28万人を突破しています。また、先ほど申し上げたように、オフラインイベントに関連して約2.3億円を見込んでいたものの、コロナ禍で開催できなかったため、期初見通しマイナス5パーセントとなっています。

Money Forward Xドメインに関しては、新規顧客および案件獲得が順調に進んで過去最高の売上を記録しています。

Money Forward Financeドメインに関しても、企業間後払い決済サービス「マネーフォワード ケッサイ」が順調に伸びています。累計取扱高が300億円を突破して、期初見通しに比べて19パーセント上振れとなっています。

SaaS ARRは82.5億円に到達

先ほど申し上げたSaaS ARRは、前年同期比プラス33パーセントです。Money Forward Businessドメインで、特に法人向けが非常に強く伸びており、法人向けのARRは前年同期比プラス41パーセントとなっています。

グラフの下からご説明します。Money Forward Homeドメインの「マネーフォワード ME」のプレミアム課金の売上は14億2,800万円となりました。次がMoney Forward Businessドメインの個人事業主向け(確定申告サービス等)のストック売上で、プラス5パーセントです。41パーセントの伸びが、当社が注力している法人向けのストック売上となります。またMoney Forward Xドメインはストック売上部分だけをここで集計しており、プラス35パーセントとなっています。

SaaS ARRに関しては、各事業のフロー売上およびスマートキャンプ社の売上は含んでいません。

売上総利益 / EBITDA(四半期推移)

第4四半期は、過去最高の売上総利益で22億7,900万円を記録しており、売上総利益率は68パーセントです。

また前回の決算説明会でご説明したとおり、第4四半期は大型マーケティング投資を実行したため、EBITDAは9億9,200万円の赤字でした。広告宣伝費を除くEBITDAは4億3,700万円の黒字となっています。

連結EBITDA 期初見通し比較

連結EBITDAの期初見通し比較です。期初は「下限のEBITDAはマイナス28億円、広告宣伝費を除くEBITDAはマイナス1億円の見通し」と申し上げていましたが、実績としてはEBITDAは21億6,500万円の赤字で、広告宣伝費を除くと11億9,700万円の黒字となっています。

要素についてはスライドの右側に記載していますが、リモートワーク移行に伴いコストが抑制され、また採用ペースも若干緩やかになったため人件費が下振れしています。

正社員数の推移

コストの詳細についてです。正社員数が現在865名で、R&AC社がグループジョインして、約50名の人件費が増加が発生しています。その他の詳細はご覧のとおりです。

費用内訳(売上原価・販売費及び一般管理費)

25ページは費用の内訳です。特にコストが大きくなっているのが、広告宣伝費の部分です。こちらはCMを含め、Money Forward Businessドメインにおいて大型のマーケティング投資を実行しています。

バランスシートの状況

バランスシートの状況です。現預金が約90億円、純資産が100億円以上で、引き続き高い財務健全性を堅持しているという認識です。以上が、全社のサマリーです。

20/11期 第4四半期ハイライト

Money Forward Businessドメインについてご説明します。第4四半期の売上高は22億円で、特に法人のストック売上高が前年同期比プラス41パーセントと、高成長を継続しています。法人向けのストック売上増加が加速したことに加え、主に法人向けのフロー売上、およびスマートキャンプ社の売上も好調に推移しています。

また「開示をよりクリアにしよう」ということで、顧客数およびARPAについて、ブレイクダウンを開示しました。詳細は後ほどご説明しますが、課金顧客数は合計で14万を突破しています。そして、課金顧客数ベースの解約率は0.8パーセントということで、過去最良の水準となっています。

四半期 売上高推移①

トピックについてご説明します。Money Forward Businessドメインの四半期の売上高推移です。グラフの一番下がストック売上の個人事業主で、第4四半期実績は前年同期比プラス5パーセントです。その上が法人向けのストック売上で前年同期比プラス41パーセント、そしてスマートキャンプ社の売上、フロー売上というかたちです。

ご覧のとおり、法人向けのストック売上高が前年同期比プラス41パーセントということで、高成長を継続しております。全体では前年同期比プラス78パーセントです。スマートキャンプ社もしっかり伸びています。

ARPA及び課金顧客数を、今回から法人と個人事業主に分解して開示

従来の開示と今後の開示を並べました。従来はARPAに関しては加重平均、課金顧客数に関しては非開示としていました。今回より、ARPAも課金顧客数も法人と個人事業主とで分けて開示します。

ご覧のとおり、ARPAは法人が7万7,189円、個人事業主が1万2,000円弱となっています。また課金顧客数は、法人が7万弱、個人事業主が7万強となっています。

課金顧客数とARPAは着実に成長

時系列の推移です。スライドの左側が課金顧客数で、個人事業主、法人ともに順調に伸びていますが、特に法人の部分が、第2四半期から第3四半期で7.3パーセント、第3四半期から第4四半期で6.4パーセント伸びているところが特徴です。

右側がARPAです。1顧客あたりの単価と認識していただければと思いますが、一番上の棒線が法人、中央が全体の加重平均、下が個人事業主のARPAです。

ご覧のとおり、法人はR&AC社がグループジョインしたこともあって第2四半期から第3四半期は8.1パーセントと大きく伸びていますが、第3四半期から第4四半期もプラス2.9パーセントとしっかり伸びております。全体平均でも、第3四半期からプラス3.1パーセントです。

個人事業主のARPAは、第3四半期から1.4パーセント下落しています。これは先ほど申し上げましたが、年額契約が伸びているためです。年額契約は割引があるため、ARPAが若干減少しています。

個人事業主はアップセルはなかなか難しいのですが、法人はクロスセル、アップセルが可能なため、引き続き法人に力を入れていきたいと思っています。

課金顧客の解約率は0.8%と更に改善

課金顧客の解約率(カスタマーチャーン)は0.8パーセントということで、さらに改善しております。また、月間経常収益(MRR)ベースの解約率は、ネガティブチャーンが継続しておりマイナス0.9パーセントとなっています。

こちらは複数の要因が考えられますが、サービスの改善はもちろん、カスタマーサポートの充実や年額契約比率の増加等の影響があると見ています。

『マネーフォワード クラウド』中堅企業の導入実績

中堅企業の導入実績です。我々はもともと中小企業に非常に強いサービスでしたが、直近では上場企業や上場準備企業への導入が非常に加速しています。

また、イオンさまのような非常に大きな会社のグループ会社への導入がどんどん決まっていたり、マザーズに上場されている企業に使っていただいたりと、中堅企業や上場準備企業で導入が広がっています。多くのユーザーに使っていただけるサービスラインナップになってきたと思っています。

オンラインでの資料請求件数が2.7倍に増加

先ほど申し上げたTVCMを含めた大型キャンペーンについてです。この人形のCMをご覧いただいた方もいらっしゃるかもしれないですが、こうしたキャンペーンを行っています。資料請求件数の増加や認知度向上、新規リード獲得を目的としているキャンペーンですが、CMの放映前と比べると2.7倍ほど資料請求件数の伸びがあり、非常に好調だと思っています。

『マネーフォワード クラウドBox』をリリース

2020年10月に改正電子帳簿保存法の改正が施行されました。この改正の要件に対応した、領収書や請求書などの書類を電子化してクラウド上に保管できる「Money Forward クラウドBox」というサービスをリリースしました。

スマートキャンプがグループジョイン後も高成長を継続

スマートキャンプ社はグループジョイン後も非常に高成長を継続しています。前年同期比でプラス43パーセントということで、成長が加速しています。

オフラインのイベント開催が難しい状況になりましたが、スマートキャンプ社では一足早く「BOXIL EXPO」というオンライン展示会の開催に踏み切りました。2020年は3つEXPOを行い、参加企業が130社以上、参加者数も1万人以上となりました。オンライン展示会としては日本最大級の開催ができるようになったと思っています。

2月には、財務・経理・総務展も予定しています。新しいマーケットでナンバーワンになれるようしっかりと努めていきたいと思っています。

以上が、Money Forward Businessドメインのご説明です。

プレミアム課金収入 売上高推移

Money Forward Homeドメインのご説明です。四半期売上高は前年同期比でプラス27パーセント、課金ユーザーは28万人を突破しています。順調に課金ユーザー数が増えていると思っています。

メディア / 広告収入 売上高推移

メディア/広告収入は、前年同期比で大きく下がり、マイナス38パーセントです。オフラインのイベントができなかったのが非常に大きく、オンラインのイベントに切り替えたのですが、残念ながら売上規模が大きく減少してしまいました。

また「マネーフォワード ME」ユーザーは1,150万となりました。このコロナ禍で家計管理への意識が高まっており、MAUも非常に伸びています。

新サービス「固定費の見直し」をリリース

Money Forward Homeに関しては、新サービスで新しい提供価値を拡大しようというのが大きなテーマです。

まずは「マネーフォワード ME」によってお金を見える化し、そこからユーザーに課題に気付いていただきたいということで、「マネーフォワード おかねせんせい」や「マネーフォワード お金の相談」といったサービスを展開しています。

また、「学びの提供」として、お金に関して詳しくなっていただくため「MONEY PLUS」や、「改善に向けたアクション」として、「マネーフォワード 固定費の見直し」など、個人の家計改善をサポートするサービスを提供しています。

「お金の管理はじめよう2021」キャンペーン

お金の見える化と学びを提供することを通じて、より多くのユーザーの家計の応援をしようということで「お金の管理はじめよう」キャンペーンも開催しています。

以上が、Money Forward Homeドメインのご説明です。

四半期 売上高推移②

次に、主に金融機関のDXを支援するMoney Forward Xドメインです。四半期売上高は前年同期比プラス37パーセントで、ストック売上高もプラス43パーセントと大きく成長しています。

千葉銀行のユーザー向けwebサービス開発に参画

具体的な事例をいくつかご紹介します。千葉銀行さまのユーザー向けのWebサービス「ちばぎんマイポスト」の開発に参画しています。

静岡銀行アプリのUI・UXのコンサルティングを担当

静岡銀行さまに関しては、インターネット支店公式アプリ「しずきんWebWalletアプリ」のUI・UXのコンサルティングを担当し、ユーザーが使いやすいサービスを一緒に作らせてもらっています。

NTTデータと共同開発 西日本シティ銀行『NCB ビジネスステーション』の提供開始

3つ目の事例は、西日本シティ銀行さま向け「NCB ビジネスステーション」です。法人版プラットフォームを通じて、法人サービスをお客さまにオンラインで提供するもので、NTTデータさまと共同開発したサービスです。

金融機関との連携(個人向けサービス)①

このように、金融機関に対するDXサービスの提供が広がっています。

金融機関との連携(個人向けサービス)②

その他にも、NTTドコモさまやKDDIさまをはじめ、ご覧のような会社に提供しています。

金融機関との連携(法人向けサービス)

法人向けサービスも拡充しています。NTTデータさまと共同で、横浜銀行さま、北陸銀行さま、西日本シティ銀行さま向けの開発をしております。また、岡崎信用金庫さまに「Business Financial Management(BFM)」ツールを導入いただいています。

以上が、Money Forward Xドメインのご説明です。

四半期 売上高推移③

Money Forward Financeですが、四半期売上高は前年同期比プラス41パーセントと伸びています。一方で、第2四半期に比べて第3四半期と第4四半期が若干減少しています。マネーフォワードケッサイ社において、新型コロナウイルスの影響で与信管理を強化した影響もあり、ファクタリング事業の取扱額が減少したためです。

マネーフォワードケッサイ、累計取扱高300億円を突破

全体としては、ネーフォワードケッサイ社の累計取扱高は300億円を突破しています。我々の強みはテクノロジーですので、ユーザー、企業が申し込んでから最長でも1営業日での審査完結を実現できるよう、テクノロジーを活用しながら審査モデルを大幅アップデートしています。

マネーフォワードシンカ、M&Aの実行を支援

CFOの金坂が代表を務めるマネーフォワードシンカはM&Aの実行を支援しており、直近ではNagisa社のM&Aを支援しました。ベンチャー企業、スタートアップ企業の成長のため、こうした取り組みをしっかり支援していきたいと思っています。

HIRAC FUND、1号ファンドを総額30.4億円でクローズ

HIRAC FUNDについてです。1号ファンドに金融機関や事業会社がLPとして参画いただき、総額30億円強で無事クローズしています。投資活動も非常に順調に進んでおり、多くのスタートアップからお声掛けいただいています。

我々はクラウドサービスだけではなく、お金であるとか、マネーフォワード シンカのコンサルティングなど、さまざまなかたちでスタートアップの成長、事業会社の成長を支援していきたいと思っています。

以上が、Money Forward Financeドメインのご説明です。

ESGの強化に向けた取り組み

その他の戦略的な取り組みについてご説明します。株主総会でご承認いただくのが前提ではありますが、ESGの強化に向けた取り組みの1つとして、取締役会の構成の見直しを行いました。

監督機能、ガバナンスを強化する一方で、経営の執行スピードを向上させるため、社内の取締役を4名に減らして社外取締役の方々が過半を占めるかたちに変更する予定です。

社内取締役は、私、CFOの金坂、マネーフォワードビジネスカンパニーのCOOの竹田、CTOの中出の4名となる予定です。瀧、市川、坂に関しては退任予定ですが、瀧はCoPA(Chief of Public Affairs)、市川はCISO(Chief Information Security Officer)、坂はCLCO(Chief Legal & Compliance Officer)と、いずれも執行の責任者として引き続き活躍してもらう予定です。

また社外取締役の5名の方に関しては、再任いただきたいと思っており、変更なしの予定です。

「指名・報酬委員会」でも非常に活発な議論をしており、引き続き、社外取締役の方々が過半数を占める体制で運営していくかたちを予定しています。

機関投資家比率が継続的に増加

株主比率についてです。スライドの右側が2020年11月末の株主の内訳ですが、海外の機関投資家が43パーセント、国内の機関投資家が17パーセントで、機関投資家が合計で60パーセントとなっています。

今後は、個人投資家向けの施策も推進していきたいと考えています。

スポーツを通じた認知向上で、社会のデジタル化に貢献

IT産業の方々だけでなく、より多くの方に我々を知っていただくことが必要なステージに徐々に差し掛かっていると認識しています。

スポーツを通じた認知向上によって社会のデジタル化に貢献していこうということで、横浜F・マリノスのトップパートナー契約を結びました。また、支社においてアビスパ福岡、北海道コンサドーレ札幌ともパートナー契約を結ばせていただいております。

こちらは2年以上にわたっていろいろと検討を続けて、今回の取り組みに至ったかたちです。

グループ全体の成長戦略

今後の成長戦略についてご説明します。「グループ全体の成長戦略」は、ポイントを4つ記載しました。「Businessドメインへの戦略的な投資」ということで、最も高い成長が見込まれるBusinessドメインに、特に戦略的投資を続けていきます。

また、複数事業を持っている我々の強みを生かして、複数事業の運営によるシナジーを創出していきたいと思っています。

そして、なにより我々の強みであるテクノロジーへの投資による優位性確保と、継続的なM&Aを実施していきたいと思っています。

複数ドメインの運営によるシナジー創出

複数ドメインによるシナジー創出についてです。我々は共通のアグリゲーション基盤や人材および開発ノウハウを強みとして持っており、個人、法人、金融機関とさまざまな方に対してサービスを提供しております。

例えば、図の右上にあるように、今回はMoney Forward HomeドメインとMoney Forward Businessドメインにまたがった取り組みとして、「マネーフォワード ME」と、「マネーフォワード クラウド確定申告」の連携を開始しました。

また、スライドの右上ですが、Money Forward Xドメインでは、Money Forward Homeドメインの個人向けサービス「マネーフォワード ME」のOEM提供を行っています。

スライド左下ですが、法人向けサービスのクロスセルをより強化するため、「マネーフォワード クラウド」サービスのユーザーに対して「マネーフォワード アーリーペイメント」を提供していきたいと考えています。

さらに、スライド右下に記載のとおり、金融機関と協業したサービス開発ということで、現在はマネーフォワードケッサイ社が福岡銀行さまと2者間ファクタリングの共同事業化に向けて実証実験を開始しています。今後、金融機関との協業をより深めていきたいと思っています。

テクノロジーへの投資による競争優位性の確保

テクノロジーへの投資についてです。もともと「現状の見える化・課題発見」という提供価値に対して、その自動化・セキュリティに注力しており、アカウントアグリゲーションやインフラ・セキュリティを強みとして持っていました。

今後は「未来の見える化・課題解決」のために自立化、ユーザビリティの強化に注力していく予定です。具体的には、機械学習/深層学習、自然言語処理、UI/UXの強化に現在取り組んでいます。

「Money Forward Lab」も、順調に研究が進んでいます。未来のサービスを実現するためのテクノロジー投資をより強化していきます。

各ドメインにおける事業方向性

このスライドは「各ドメインにおける事業方向性」についてです。

会計事務所向けの付加価値提供を強化

Money Forward Businessドメインに関しては、会計事務所への付加価値提供を強化していきます。会計事務所は、我々にとって非常に大事なパートナーのため、ツールの提供に加えて、情報発信をしっかりしていきたいと思っています。

また、士業向けのカスタマーサクセス強化のため、「士業サミット2020」などでノウハウを共有しています。また「BizBASEポータル」を開始しており、コミュニティを作りながらノウハウ共有を進めていきたいと考えています。

コロナ禍のため、会計事務所ではリモートを必要としていたり、DX化の推進を必要としています。その時に真っ先に相談いただける、信頼いただけるようなパートナーになっていきたいと思っています。

中堅企業向けプロダクトラインナップ強化

中堅企業向けですが、新たに4つのサービスの提供を決定しています。それぞれの会計・財務領域と人事労務領域において、すべてのデータ連携を実現する予定です。これにより、手入力が必要なく、必要なデータがすぐに出てくるような、生産性の高い世界を実現していきたいと思っています。

個人事業主ユーザー基盤拡大に向けた施策

先ほど紹介しましたが、「マネーフォワード ME」を使っているユーザーであれば、「マネーフォワード クラウド確定申告」と連携すると、簡単に電子申告まで完結するというサービスをリリースして、非常に好評をいただいています。

また、個人事業主の開業も増えているため、個人事業主の開業に必要な書類をWeb上で無料で作成できる「マネーフォワード 開業届」をリリースしました。開業いただく方が必要な書類を本当に簡単に作成できるサービスをリリースしています。こちらが、Money Forward Businessの方針です。

ページが戻りますが、Money Forward Homeドメインに関しては、ユーザー基盤のさらなる拡大と、メディア・広告事業の再構築を行っていく予定です。コロナ禍においては、メディア事業と広告事業がなかなか難しい状況のため、再構築が必要だと思っています。

また「お金の見える化」から、ユーザーの家計を改善するアクションにつながる新しいサービスを現在作っています。

Money Forward Xドメインに関しては、引き続き顧客基盤を有するパートナーと一緒に新しいサービスを作り、データに基づく付加価値拡大を進めていきたいと思っています。

Money Forward Financeドメインに関してですが、我々はバランスシートが大きくないため、資本効率性を重視しながら、借入およびHIRAC FUNDのようなLP出資を積極的に活用していく予定です。マネーフォワードケッサイ社では、すでに福岡銀行さまと協業を開始していますが、このような金融機関との協業を進めていきます。

マネーフォワードシンカとHIRAC FUNDは、スタートアップ支援に注力しながら、Money Forward Businessドメインとのシナジー創出を図り、スタートアップの会社に「相談するならマネーフォワードグループだ」と信頼いただけるよう、認知とブランドを高めていきたいと思っています。

成長投資並びに黒字化の方針

今期の成長投資並びに黒字化の方針です。サブスクリプションモデルのため、引き続き中長期的なキャッシュフローの最大化を重視します。

成長投資については、健全性をしっかり堅持しながら実行します。M&Aに関しては、戦略的かつ財務的な規律に沿った案件を厳選して取り組みます。

また、インドネシアのSMB向けクラウド会計・HR市場におけるリーディングカンパニーで、我々の出資先であるMekariグループとのパートナーシップをさらに強化していきます。

そして、今期はEBITDAの黒字化の達成を目指しています。また、早期の東証一部・プライム上場を目指していこうと考えています。

2021年11月期連結売上高見通し

売上高の見通しですが、前期比プラス31パーセント(147.5億円)から40パーセント(157.5億円)をしっかり達成していきたいと考えています。40パーセント成長を目指して、引き続き全社一丸となって取り組んでいきたいと思います。

事業ドメイン別売上高見通し

事業ドメイン別の売上高の見通しです。ご覧のとおり、グラフの一番下のMoney Forward Businessドメインが前期比プラス37パーセント、Money Forward Homeドメインがプラス19パーセント、Money Forward Xドメインが20パーセント、Money Forward Financeドメインが21パーセントを見込んでいます。全ドメインにおいて継続的な成長を実現していきたいと思っています。

売上の成長に伴い、EBITDAは1億円~5億円を見込む

売上高の成長に伴い、EBITDAは1億円から5億円の黒字を見込んでいます。売上高の増加が34億円強で、広告宣伝費、人件費等々の詳細はスライドをご覧いただければと思います。

巨大な潜在市場で事業展開。さらなる成長を目指す

最後になります。「Business」「Home」「X」「Finance」のいずれのドメインも、非常に大きな潜在市場で事業を展開していると思っています。当社では、この潜在市場が3.7兆円と試算しています。

こうした潜在市場でさらなる成長を目指して、今期もみなさまのご期待に沿えるようにしっかり取り組んでいきたいと思いますので、引き続き、ご支援のほどよろしくお願いいたします。

駆け足で大変恐縮ですが、私からのご説明は以上となります。ご清聴、ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

参考記事

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