「年末年始にやってほしいことがある」
また、感染してしまうことはもちろん怖いと思いつつも「それでも帰ってきてほしい理由がある」というシニア世代の本音も。
「息子が東京にいってしまい、普段は70歳を過ぎた夫婦で暮らしています。通常の生活は何とかなっていますが、実はいろんなところで問題が増えてきていて。銀行関係や各所の手続きなど、夫婦ではもう理解できず息子に頼りたいことが増えているんですよね。とはいえ、今年はコロナ一色で息子も帰省に難色を示しています。
今はやりの『テレビ電話』で教えるといわれましたが、直接横に来て書類を選んでほしいし、手続きにも付き添ってほしい。やっぱり直接会うのと会わないのでは、安心感が違うということを若い人はわからないんだなと思いました」
高齢の両親を思いやり帰省をしないという息子夫婦の気持ちは理解できるものの、日常に支障が出てきているご夫婦にとって、年末年始の長期休みはそれらを解決するチャンスです。
その機会を失うということは、万が一の感染よりも日々の暮らしの質を落とすことになってしまうのでは…と考えると、一概に「帰ってきてほしいというのは無神経だ」とも言い切れないのかもしれません。