コロナ禍で浮かび上がる「テレハラ上司」

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策のために、就業形態がテレワークに切り替わった人が増えました。見切り発車の在宅勤務体制導入で、従来のオフィス仕事をしていたときより、上司の態度がキツくなったと感じている人もいるようです。いわゆる「テレハラ」ですね。

Bさんもその一人です。

「緊急事態宣言の発令とともに、テレワークに切り替わっていました。営業のサポート業務なので、テレワークになっても業務に大きな支障はありませんでした。ただ、子供の通う保育園で登園自粛が要請され、育児をしながらのテレワークとなると全然捗りませんでした。仕事が思うように進まずにストレスが溜まり…」

事態はさらにエスカレートしていきます…。

上司の怒鳴り声に、体の震えが止まらない…

「事あるごとに『コロナで大変なときに、お前は仕事が遅い!』となじられ、ビデオ会議ではまさに公開処刑状態に。ZOOMの画面に、毛穴を見せんばかりのどアップで顔を近づけ罵声を浴びせ続ける上司に、体の震えが止まらなくなったことも…。

一度、ビデオ会議を「音声のみ」にしてもらえるよう頼んだのですが、上司は「画面表示は必須!」の一点張りでした。私の仕事が遅いのが原因だとは分かっているのですが、会議の頻度も上がり、監視体制が厳しくなってきたんです…」

ママ、もうパソコンやめて!

「何よりつらかったのは、こうした光景を、小さな我が子に見せてしまったこと。一度、会議での上司の罵声をうっかり聞かせてしまってからは、私がビデオ会議の準備をし始めると、「ママ、もうパソコンやめて!」と怖がって泣き出すようになってしまいました。

今は以前のように出社しています。子供も保育園に通う元の生活に戻りました。でも、テレワーク中の私の働きぶりが気に入らなかったのでしょうか…。上司の物言いがきつく、ことあるごとに、人前で大声で叱責されることも増えました」と、語ってくれました」

と、Bさんはため息まじりに話してくれました。