家計の見直しをしないままの状態で、貯金を後回しにしてはいませんか?新年を迎えた今こそ、「貯金モード」に切り替えるのにぴったりなタイミング。これまでの状況を振り返り、今年はしっかりとお金を貯めていきたいですね。

とはいえ、なかには「いまの年収では貯金できない」と諦めている人もいるかもしれません。今回は、いわゆる平均的なゾーンといえる、年収400万円台の世帯の貯蓄事情にフォーカスしていきます。

年収400万円台=「いわゆる平均」

ではここで、国税庁の「令和元年(2019年)分民間給与実態統計調査結果について(※1)」をもとに、日本の平均給与と貯蓄額のデータを見てみましょう。

このデータによると、給与所得者のうち、1年を通じて勤務した給与所得者(5,255万人/男子3,032万人、女子2,223万人)の1人当たりの平均給与は436万円(男子540万円、女子296万円)となっています。

続いて、総務省統計局の「家計調査」をもとに、年収400万円台世帯の貯蓄額も見ていきます。
(※貯蓄には銀行預金以外に、有価証券や投資信託、そのほか、学資保険や個人年金保険、生命保険などの貯蓄性の保険商品も含めて考えます)

年収400万円台世帯の「貯蓄額」の推移

年収400万円~450万円世帯

  • 2005年・・・743万円
  • 2010年・・・643万円
  • 2015年・・・932万円
  • 2019年・・・861万円

年収450万円~500万円世帯

  • 2005年・・・761万円
  • 2010年・・・773万円
  • 2015年・・・930万円
  • 2019年・・・958万円

こうみると、貯蓄額は時期によって大きく減増しています。2008年に起きたリーマンショックや、2009年3月に発生した日経平均株価がバブル経済崩壊後の最安値を更新、2013年頃からの経済政策「アベノミクス」の効果などが、貯蓄額にも影響を与えていることが考えられます。

そして、直近の2019年をみると、年収が400万円台前半の人は平均861万円、400万円台後半の人は平均958万円の貯蓄があります。平均的な年収400万円世帯でも、年収の2倍ほどの貯蓄をもっている様子がうかがえました。