50代で「平均貯蓄額」が「平均負債額」を上回る

金銭状況を判断するには、貯蓄だけでなく負債もチェックしておくことが大切です。そこで、年代ごとの平均負債額もみておきましょう。なお、負債額の大部分を占める「住宅・土地のための負債」、いわゆる住宅ローンについてもあわせて記載しています。

世代別の「平均負債額」

※【 】内は住宅ローン以外の負債も含めた全体に占める割合です。

20代(~29歳)

  • 負債の平均額・・・877万円
  • うち住宅ローン・・・815万円【93%】

30代(30~39歳)

  • 負債の平均額・・・1395万円
  • うち住宅ローン・・・1337万円【96%】

40代(40~49歳)

  • 負債の平均額・・・1124万円
  • うち住宅ローン・・・1052万円【94%】

50代(50~59歳)

  • 負債の平均額・・・652万円
  • うち住宅ローン・・・578万円【89%】

60代(60~69歳)

  • 負債の平均額・・・250万円
  • うち住宅ローン・・・190万円【76%】

70代以上

  • 負債の平均額・・・70万円
  • うち住宅ローン・・・51万円【73%】

こうみると、20~40代までは平均負債額が平均預貯金額を上回っている状態です。そして、その状況が覆るのは50代という結果に。また、住宅ローンが占める割合も、年齢とともに下がっているのが分かりました。

まとめにかえて

ほとんどの業界において、年収のピークを迎える50代。そのうえ、住宅ローンの返済のゴールが近づき、教育費などの支出が落ち着きはじめるタイミングでもあります。平均貯蓄額が40代以前よりぐっと上がるのは、これらの要素が関係しているのでしょう。

とはいえ、50歳を迎えるまでの間に、急な出費の発生や収入アップが見込めなくなる可能性も。また、スムーズに貯蓄モードに切り替えるためには、普段からお金を貯める習慣を身につけておくことが大切です。

「貯蓄は50代になってから」と後回しにするのではなく、コツコツと貯蓄を積み重ねていくのが望ましいでしょう。

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

参考資料

LIMO編集部