普段買い物に使用するエコバッグはポリエステルやナイロン素材のものばかり。何度も繰り返し使うので、すぐに破れてしまったり、汚れてしまったり。そうすると捨ててまた新しいプラ系素材のエコバッグを使用…。これではエコバッグが新たなプラスチックごみになってしまいますよね…。

しかも、日本LCA学会が発表した「環境配慮行動支援のためのレジ袋とマイバッグのLCA」(LCA=ライフサイクルアセスメント)によると、ポリエステル製のエコバッグの方がレジ袋より50倍も環境負荷が多いのだそう。つまり、買い物50回ごとにエコバッグを捨ててしまうと、レジ袋を都度もらうのと同じ量のCO2を排出することになってしまうのです。

筆者の周りにも「エコバッグって、なんやかんやで増えちゃうから、ちょっと汚れたらすぐに捨てちゃう」という人が数人います。もし、彼女たちがエコバッグを50回以上利用する前に捨てていたら…。レジ袋の使用を減らす意味がなくなってしまいます。

また、「レジ袋がもらえなくなったから、100均でポリ袋を購入して、それを持って買い物に行っている」という人もいます。これも本来の目的がまったく理解されていないがゆえの行動、と言えますよね。

そもそも、主婦の人たちに、「なぜエコバッグを使用しているのか」その理由を問うたときに、「環境問題を意識して」と答える人が果たして何人いるでしょうか? 正直なところ、「節約のため」と言う人が大半なのではないでしょうか。

筆者も「今まで無料でもらえていたものを、5円出すのはシャクにさわるから」という気持ちがあるのは否めません。まぁ、それでもプラスチックごみ削減の一助になるのであれば良し、としたいところではあるのですが。