リバースモーゲージ「4つのデメリット」

次に、デメリットについてもみていきましょう。

デメリット①融資極度額が低く設定されるケースも

「この金額までならお金を貸せます」という融資極度額は自宅の不動産評価額をベースにして決定されます。そのため首都圏などの都心部に比べ地価の低い地方都市の場合、融資極度額が低く設定されるのが一般的です。

また土地部分が共同所有となるマンションの場合、取り壊しや建て替えが(他の住人がいることから)リバースモーゲージ契約者の一存では行えないため、各金融機関とも、同じ不動産評価額の土地付一戸建てに比べ融資極度額を低く設定しています。

デメリット②無視できない「長生きリスク」

令和元年の簡易生命表によると、日本人の平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳となっており、年々伸び続けています。「人生100年時代」ともいわれ、喜ばしいことはありますが、長寿であればそのぶん、老後資金も多く必要となります。

リバースモーゲージの場合、融資極度額まで資金を使い切ると、それ以上の借入ができなくなります。つまり、長生きすることがリスクにつながる恐れがあるのです。

デメリット③不動産評価額の下落リスク

バブル崩壊後のように土地の価格が大幅に下落してしまった場合、融資極度額が見直され、「借りられる金額が減らされる」可能性があります。

もし既に減らされた融資極度額以上に借入をしていた場合、差額をその時点で一括して返済することを求められることもあるため注意が必要です。

デメリット④金利上昇のリスク

住宅ローンの場合は「固定金利」「変動金利」を選択できるケースがほとんどですが、リバースモーゲージの場合は一般的に変動金利が適用されます。

そのためバブル期のように金利が大幅に上昇してしまうと、毎月の利息の返済額が一気に高騰してしまうリスクがあるのです。

このように景気や経済の動向によって左右されるリスクがあるということを理解しておく必要があります。