アフリカ地域の水汲みの様子(撮影:クラウドクレジット社員)


感染症などの温床となる非衛生的で安全でないトイレの使用を余儀なくされる人々

安全な水の利用状況は、衛生的で安全なトイレの普及状況とも密接に関連しています。世界銀行によると、ヨーロッパや北アメリカ、東アジア、オセアニア等の先進国においては人口の半分以上の人が衛生的で安全なトイレを使用できています。

一方、まだまだ低い割合に止まっている国、データ入手に何らかの制限のある国も数多く存在し、世界全体で見るとそうした地域のほうが一般的です。

世界ではいまだに多くの人々が衛生的で安全なトイレを使用できず、公衆衛生問題や健康被害が発生しています。トイレの数自体が少ないケース、汚水でトイレが汚れてしまっているケース、あるいはトイレの外構造が脆く、倒壊や女性に対する暴力の発生などの危険性をはらんでいるケースもあります。

アフリカ地域の農業従事者が使用するトイレ(撮影:クラウドクレジット社員)


衛生的で安全なトイレへのアクセスが困難な地域では、下痢やコレラ、A型肝炎、またはそれらを含んだ慢性的な栄養失調の症状が出るリスクが高まります。下水管や下水処理施設の整備、そしてトイレをきれいにするための水がなければ、各家庭や地域一帯の衛生状況は悪化していく一方です。