「数日後、『少年が妹を守りながら鬼を倒しに行く話』というペラペラの予備知識だけを携えて父は映画を観に行ったのです。父の感想は、『泣きはしなかったけど、すごいことはわかった。あれだけ話題になるのも納得!』というもので、私までうれしい気持ちになりました」
その後はお母さんや兄弟たちも続いて観に行ったそうで、Bさん家族のLINEグループ内はあっという間に鬼滅の話題で盛り上がったそうです。
「家族全員が映画を観終わってからというもの、家族LINEの中では鬼滅に出てくるセリフや鬼滅のスタンプを駆使したおもしろトークが展開されています。離れていて今すぐには会えないけれど、一つの話題でこれだけ家族と楽しめていることに、幸せを感じるようになりました」
離れ離れで過ごすBさんの家族にとって、『鬼滅の刃』は家族を身近に感じられるという大きな効用を与えてくれたようです。
ポジティブな風をもたらした『鬼滅の刃』に、ありがとう!
2020年は、流行語大賞もコロナ関連の言葉ばかり。にぎやかなオリンピックイヤーになるはずだったのに、誰もが暗いトンネルの中にいるような気分に襲われる1年でした。しかし、『鬼滅の刃』はそんな状況の下でも、たくさんの人の心にポジティブな風を吹き込んでくれたようです。
まだ出口が見えたわけではありませんが、鬼滅に登場するキャラクターたちの言葉にエネルギーをもらって、前を向いて進んでいきたいものですね。
川西 まあさ