子供に見せるには残酷描写が多すぎるといった話も耳にしていたため、娘に見せることに抵抗をもっていたというAさん。
「見始めてしばらくすると、そのストーリーにのめり込んでいました。登場人物たちに感情移入してしまい、母である私の方がハマってしまったんです」
このケース、実はあるあるなのではないでしょうか?「子どもに言われて渋々見せたら、親がハマってしまった…」。筆者のまわりにも、このケースは多いように感じます。
結局、娘と一緒に配信されていたテレビ版を全話見て、すっかり鬼滅のとりこになってしまったAさん。この感動をどうしても夫に伝えたくなり、仕事から帰ってきた夫をつかまえすぐに鬼滅を見たという話をしました。すると夫から、『実は俺もハマってる』というまさかの回答。
「原作漫画のほうをちょっと読んですぐにやめた、という話だけ聞いていたので、まさか夫までハマっているとは知らず驚きました。ちょうどそのタイミングで、劇場版公開の情報が解禁に。迷わず『家族で観に行こう!』という話になり、公開後すぐ行くことになったのです」
その後、無事に映画を観に行ったAさん一家。どのような変化が起こったのでしょうか。
「映画を観終わって、私も主人も大号泣。娘はきょとんとした様子でしたが、『すごい!』と興奮していたので、おそらく彼女なりにおもしろさを感じることができたのでしょう。映画館を後にし、帰りの車の中で“鬼滅談義”がスタート。夫婦であれほど夢中になって会話をしたのはいつ以来だろう…と、心の中がほんわかしたのを覚えています。もう1回観に行こう!と、娘そっちのけで夫婦で大盛り上がり。鬼滅ブームをもたらしてくれた娘には、感謝の気持ちでいっぱいです」