なぜこんなに当たる確率が低いの?
先ほど解説した当せん確率を見て分かるように、宝くじは簡単に当たるものではありません。では、なぜこんなにも当たる確率が低いのでしょうか。
実は、「当せん金付証票法」という法律により、宝くじの当せん金額は「発売総額の5割に相当する額を超えてはならない」と定められています。そのため、当せん金額はあえて半額程度しか還元されないように設定されているのです。
また、宝くじを発売できるのは地方自治体のみと決められており、宝くじの収益は地方自治体のものとなります。
宝くじ公式サイトによると、2019年度の宝くじ売上金の利用目的の内訳は、46.5%が当せん者への支払い金額、38.5%が自治体に納められ公共事業などへの利用、13.7%が印刷経費や売りさばき手数料、1.3%が社会貢献広報費となっています。
自治体に納められた収益金は、高齢化少子化対策、防災対策、公園整備、教育及び社会福祉施設の建設改修などに充てられているそうです。
つまり、宝くじは購入者が儲けるためのものではなく、地方財政のためのものなのです。宝くじが外れてしまったとしても「損をした」と思うのではなく、「社会貢献をした」と思えば少しは気が晴れるのではないでしょうか。
まとめ
今回は、宝くじの当せん確率について解説しました。宝くじが当たる確率は限りなく低く設定されていますが、多くの人がそれを知りながら購入をし続けています。宝くじの魅力は、億万長者になれる可能性があることだけでなく、高額当せん売り場に並んでいるときや、当せん番号を確認する時に感じるワクワクにもあるでしょう。
年末ばかりはお金の損得を考えるのではなく、楽しみを求めて宝くじを購入するのも良いかもしれませんね。
参考
宝くじ公式サイト(全国自治宝くじ事務協議会)
「当せん金付証票法」E-GOV
「収益金の使い道と社会貢献広報」宝くじ公式サイト
石黒 杏樹