Aさんは同僚のアドバイスを受け、50代に突入するぎりぎり手前でiDeCo(イデコ)を始めたとのこと。「50代ではもうiDeCoを始めるのは遅いと思っていたけれど、同じ年の同僚が始めたというので自分もやり始めてみた」のだそう。

「調べてみると、掛け金の積み立てができる上限年齢が60歳から65歳に引き上げられることになるというし、そうすれば50歳からでも15年ある。それに、少しずつであっても節税しながら将来のお金を貯めることができる。節税効果を得られるのは5年でも10年でもありがたいから始めてみようと思った」と話します。

現状、iDeCoに加入できるのは20歳以上60歳未満の人ですが、2022年5月以降は上限年齢が5年延び、65歳未満になります。Aさんが言うように、50代で始めても節税の恩恵は受けられます。「2,000万円に到達しなさそうだから」とはなから諦めず、老後資金を貯めることを真剣に考えてみましょう。

病気になったりケガをしたりしたときの余裕資金がない

「自分が病気になったり、ケガをしたときの対策ができていない」と話すのは、関東近郊に住む50代のBさんです。「夫の保険嫌いのせいで、保険にあまり加入してこなかった。若いうちはそれでもよかったかもしれないけれど、これからは病気やケガのリスクも高まってしまう。そういうときにどう対処していくのかを全く考えてこなかった」と話します。

「子どもを産んだのが若いときだったから、2人の息子もすでに社会人。自分も派遣社員として働いていて、とりあえず今後は貯金をしっかりしていくつもり」というBさん。