ストレスを本人が自覚していないことも
コロナ禍では、それまで当たり前だった日常生活を過ごせなくなりました。中でも子どものいる家庭では、休校休園と外出自粛で行動範囲が極端に狭まり、親子が家で窮屈な思いをし、ギスギスした雰囲気を体験した方も少なくないでしょう。
筆者の家でも子どもたち同士のケンカの回数が増え、毎日のように仲裁に入り苦労したものです。学校再開でこうしたケンカもなくなるかと思いきや、そう上手くはいきませんでした。表面上は今まで通り学校に通っていても、帰宅後に筆者に当たったり、乱暴になったりと、本人が自覚しないうちに「いつもと違う言動」をするようになっていたのです。
折を見て子どもたちと話し合いをしたところ、例年とは違う新年度の始まりや新型コロナウイルス感染への不安などが相まって、学校でも普段の何倍も神経をすり減らしていたのだと気がつきました。
学校が再開した当初は3カ月のブランクからいきなりの新年度で、新しいクラスメイトに新しい担任の先生など一度に多くのことがスタートしたため、慣れるまで例年以上に時間がかかっていたのです。本人たちも筆者に言葉で伝えたことで肩の荷が降りたのか、その後は落ち着いた様子で通学しています。
20%の保護者が以前より家計が苦しくなったと回答
また、精神面だけでなく経済面でも大きな影響を及ぼしているのが新型コロナウイルスの特徴です。「コロナ×こども」調査の「経済状況は2020年1月時点と比べて、どうですか?」という問いに対し、第1回は24%、第2回では21%が「今の方が苦しい」と答えています。