子どもを望む40代夫婦にとって、有名人の高齢出産に関する話題は「希望の光」のように感じるのではないでしょうか。しかし、不妊治療においては金銭的な問題や年齢の壁が存在します。そのため、すべてのカップルが子どもを授かることができるとは限らない、というのが現実です。

今回は、そんな不妊治療の壁に悩む1組の40代夫婦に話を伺いました。

40代で不妊治療をスタート

37歳で同い年の夫と結婚したAさんは、結婚後も大好きな仕事を続けていました。夫婦ともに忙しい毎日を過ごしていましたが、仕事に打ち込みながらの新婚生活は充実していたと話しています。

「とにかく仕事が好きで恋愛は二の次だったのですが、友人に夫を紹介されて意気投合しました。結婚願望はなかったのですが、『この人となら一緒にいて楽しいかも』と結婚を決意したんです。仕事は続けてもいいと言ってくれたので、安心して入籍しました」

ところが、夫婦ともに40歳になった頃、Aさんにある悩みが浮上します。

「慌ただしくも充実した日々を過ごしていたある日、ふと思ったんです。私たちの子どもが欲しいな…と。夫にその意思を伝えたところ、僕も同じ気持ちだと言ってくれました。とはいえ、私も夫もすでに40代。さっそく専門の病院を探し、不妊治療を始めることにしました」