過去の「セクハラ」、いつまで訴えられる?

Lorelyn Medina / shutterstock.com

近年セクハラに注目が集まっていますが、同様の行為は昔から行われていました。表に出てきていなかっただけのように思います。実際、カケコムの調査では、約8割が職場でセクハラを受けたと回答していますが、急激にこれだけのセクハラ被害が増加するとは考えづらいです。

今回は、読者からいただいた過去のセクハラに関する相談に対して、解説させていただきます。

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(出典:カケコム「職場でのセクハラ経験に関するアンケート」)

質問①:過去のセクハラ、慰謝料請求できる?

私は過去に上司からセクハラをされていたのですが、当時は仕事に支障をきたさないため我慢していました。また慰謝料が取れるとも思っていませんでした。しかし、現代では私がされたような「卑猥な言葉を投げかけられる」「体を触られる」などの行為で慰謝料が取れているケースをよく耳にします。過去に遡って慰謝料を請求することは可能なのでしょうか?

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齋藤弁護士による回答:不法行為の消滅時効が問題

これは民法上は不法行為責任が成立するかが問題となります。これが成立していると、慰謝料を請求することができるのです。ご質問にお答えすると不法行為の消滅時効が問題になりますね。ご指摘の事実関係では被害にあってから3年で行使が難しくなるでしょう。とはいえ、ギリギリ3年直前であれば、なんとか延命的に伸ばすことはあり得ます。ただ、行為から20年を経過してしまうと完全に権利が消滅するルールになっています。

質問②:訴訟ができない場合はどうすれば…?

慰謝料請求や訴訟ができない場合は、どんな方法があるのでしょうか?思い出しただけでも腹が立ちます。

齋藤弁護士による回答:謝罪を求めることも

交渉、すなわち相手方に謝罪を求めたり、裁判によらずとも交渉や裁判所で裁判以外の話し合い、調停などの手段は考えられます。お金だけで片付ける問題ではないことでしょう。であれば、相手と対話をしていって様子を見ていくことも考えられるのではないでしょうか。 

【参考】

「職場でのセクハラ経験に関するアンケート」カケコム

  • 調査日程 :5月22日〜26日
  • 調査方法 :インターネット
  • 調査対象 :勤務経験がある方
  • 調査人数 :100名

齋藤 健博

参考記事

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齋藤 健博

ハラスメントや、浮気・不倫問題の解決に定評がある若手弁護士。自身のLINE IDを公開しており、初回相談はLINEで無料で行うことが可能。過去には弁護士ドットコムのランキングトップに名を連ねた経験もある。相談されることの多い、ハラスメントの線引きや残すべき証拠などをYouTUbeの動画でも解説している。
YouTube動画:弁護士 齋藤健博チャンネル