預金以外で複利運用が可能なのは?

こうして考えると、定期預金もかなり複雑な金融商品になります。預けるのは簡単でも継続する際に条件が付いてくるのは、預金者にストレスがかかります。

一方、預金以外の金融商品で複利運用が可能なものは意外と少なく、筆者が知る限り、投資信託(資産成長型・無分配型)くらいしか見当たりません。

株式でもできそうですが配当を同じ株式に再投資するのは難しく、企業の経営状況によっては、配当が出ないこともあります。最近注目されている金投資も、金はもともと利息を生みませんから再投資は不可能です。

定期預金も悪くはありませんが、利息はほとんど付きません。消去法ではありませんが、結局、小口の長期投資で複利運用するには投資信託(資産成長型・無分配型)しかないのです。

もっとも、その投資信託もかなり長期的にプラスリターンが見込めるもの、という条件は付いてきます。ここが難しいところなのですが…。

太田 創(一般社団法人日本つみたて投資協会 代表理事)