「そんな言葉どこで覚えたの? 周りで誰も使っていないのに」と問うと「テレビで芸能人が言っていたから」という返答。娘にしてみると「テレビでみんな言ってるのに、なんで使ってはいけないの? なんで使っちゃいけない言葉をテレビで言っているの?」という気持ちだったのでしょう、なんとも腑に落ちない顔をしていました。
「でもさ、その『キモっ』って言葉って、聞いた人がみんな気分良くなる言葉だと思う?」と問うと、しばらく考えて、
「ん〜、『キモっ』って、『気持ち悪い』ってことだから気分が良くならない人もいると思う」と娘。
「でしょ? それに『キモっ』ってさ、吐き捨てるような感じで言い方もキツくなってるんだよ。もし、あなたが何かの拍子に友達から『キモっ』って言われたらイヤな気持ちになるでしょ? 普段からその言葉を使っていたら、ついつい口に出てしまって誰かを傷つける可能性もあるよ」
ここまで話してようやく納得してくれた娘。
ここで筆者が感じたのは、先ほどの「キモっ」にしろ、「ばか」にしろ、子供は決して悪意を持って、「誰かを不愉快な気持ちにさせてやろう」と思って使っているわけではない、ということ。だからこそ、「なぜその言葉がいけないのか」を理解してもらうことって重要なんだな…と痛感しました。
とはいえ…大人だって使っているはず
では、子供に「丁寧な言葉を使ってほしい」と思っているわれわれ大人が、常日頃美しい日本語を意識して使っているか…?というと、胸を張って「YES」と言えないのも事実。