しかしそこに最近、新しいメンバーが加わるように。「その子とも仲良く遊んでいたので、特に気にはしていなかったのですが…」。ある日、娘の机を掃除していたHさん、見慣れないヘアゴムや文房具がいくつかあるのを発見します。

「親の勘で、これはおかしい、って思ったんですよね。誰かからプレゼントされたなら絶対うれしそうに『これ、XXちゃんにもらったんだ』って言うはずですし、お小遣いで購入するにしては量が多すぎました」

学校から帰宅した娘を問いただすと、娘は泣きだしました。

「新しくメンバーになった子が、『仲いい子にだけお金あげる』と言って1,000円くれた、というのです。最初はみんな受け取らなかったそうですが、何度も『これは仲良くしてくれるお礼だから』と言ってくるので、それなら…と受け取ってしまった。お金を持っていたら怪しまれるから、使ってしまおうという話になり、文具やアクセサリーを買った…と」

あまりの出来事に言葉を失ったHさんですが、すぐに気を取り直し、娘を叱ります。

「何もないのに、赤の他人からお金を受け取るのは絶対にダメ。ましてや子供が、友達からお金をもらうなんてありえない。その子が稼いだお金でもないし、あなたはその子に雇われたわけでもない。もらう理由がまったくないよね?」