60歳以上の4分の3は暮らしについて心配していない⁉

では、シニアは自らの暮らしぶりについてどう感じているのでしょうか。

同白書によると、60歳以上全体では「家計にゆとりがあり、まったく心配なく暮らしている」が20.1%、「家計にあまりゆとりはないが、それほど心配なく暮らしている」が54.0%。合わせて74.1%と約4分の3になるなど、意外と悲観的ではないようです。

しかし今の50代までの現役世代では、就職氷河期があったり、非正規雇用が増えたり、将来の公的年金への不安があるなど、今後は生活への意識は大きく変わりそうです。

おわりに

「令和2年版高齢者白書」によると60歳以上の約4割は収入のある仕事をしているなど、シニアは必ずしも年金だけで暮らしているわけではないようです。

いずれやってくる老後に向け、しっかり資金を貯めていくのは大切なことです。一方で、元気なうちは働くということも、人生100年時代を過ごすには欠かせないのかもしれません。そのためにも、健康的な生活を送ることにも気を配りたいものです。

【参考資料】「令和2年版高齢社会白書」(内閣府)

中野 令子