10月は学校行事が多いシーズン。例年であれば、運動会や芋ほり、遠足、ハロウィンイベントなど、保育園や幼稚園に通う子どもたちが楽しみにしている園行事がもりだくさんのはずでした。

しかし、今年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策のため、こうした園内行事を中止しているところが少なくありません。また、お友達の家に集まってやるような仮装大会やホームパーティーも自粛ムードで、子どもたちにとっては退屈な秋となっています。

そうした中で、親として子どもにしてあげられることや前向きな考え方はあるのでしょうか。筆者や周囲の体験からそのヒントを探ります。

ほとんどの園で行事やイベントは中止か規模縮小

総合保育サービスを提供している株式会社明日香が、保育園や幼稚園に通う子どもを持つ保護者を対象に9月に行ったアンケート調査によると、新型コロナウイルスによる園内行事やイベントが「すべて中止」となった人は17.7%。

「縮小して実施」は35.6%、「一部中止」は24.8%で、「通常開催」はたったの5.0%だったことからも、大多数の保育園や幼稚園でなんらかの影響が出ていることがわかります。

また、株式会社ベネッセコーポレーションが幼児を持つ保護者1030人を対象に10月に行った調査でも、「中止(24.3%)」「参加者が限定・縮小(55.6%)」「時間が縮小(14.8%)」という回答。

こうした状況から、約74%の保護者が「子どもの成長を見る機会が減って残念」と感じているほか、「子どもにとっての楽しみが減ってかわいそう」(54.4%)、「親子の思い出を作る機会が減って残念」(44.6%)という意見も見られます。

先日、筆者の子どもが通う保育園でも運動会が行われましたが、参加する子どもは年長組のみ、保護者も1人のみ参加という縮小規模で行われました。さらに親子遠足や芋ほりも年長組のみで、秋の保育参観は全て中止に。年長組以外の親は子どもと一緒に楽しめる園内行事がゼロになっただけでなく、子どもの保育園での様子を知る機会も激減してしまっています。