人生100年時代を迎えたと言われ、老後生活は長くなっています。
そして、老後資金に対する不安は日本人には共通の悩みともいえます。
一般的な定年である60代で迎える老後は、退職金と年金があれば充分なのでしょうか。ここでは、数字をもとにそうした点について見ていきたいと思います。
老後2000万円問題から老後資金はいくら必要か
昨年金融庁から公表された金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」というレポートがありました。
この資料によると老後は年金収入の他に約2000万円が足りなくなるというもので、金額の大きさから「老後2000万円問題」として話題になりました。
では老後は年金収入以外に2000万円があれば充分かといえば、そうはいかない理由があるのです。
実はこの2000万円は「持ち家」が前提となっており、さらには、「ゆとりある老後」や「介護費用」などは考慮されていません。
老後も賃貸の場合や、老後はゆとりを持って過ごしたい、介護になった場合に備えておきたいとなると2000万円では足りないことが分かります。
2000万円は最低限の日常生活を送るために必要な費用ということです。