「効果的に節約できるところ」をきちんと意識していますか?

人には、気づかないうちに損をしてしまう「相対思考」というものがあります。ダニエル・カーネマン氏の研究では、この相対思考は定価の金額に依存し、定価が高くなるほど付属コストに関して甘くなってしまうのだそうです。10万円と20万円だと大きく感じる「10万円分の差」も、200万円と210万円だとちょっとした差だと感じてしまうことはないでしょうか。もともとの金額が大きくなればなるほど、買い物の意思決定が甘くなってしまうのはこうした心理が働くからなのです。

節約の面でいえば、例えば電力会社を乗り換えれば年間で大きな節約ができるといわれてもそれをせず、1円でも安い野菜を探して走り回るといったことをしてはいないでしょうか。旅行も、よくわからないからと高いツアーパックを頼んでしまうより、自分で調べて手配すれば金額も安くすみ、旅行の楽しみを最大化できるかもしれません。

節約を頑張っているのに成果が出ない、楽しみが少ないと悩んでいる人は、時間と手間をどんなところにかけていくべきか、今一度考えてみてもよさそうです。