無駄遣いはしていないのになぜかお金が貯まらない…そんな悩み、よくありますよね。

お金を着実に貯めるコツは「目的別に口座を分けること」です。この記事では、その理由を行動経済学の「心の会計」という観点から説明し、著者の具体例も交えつつ紹介します。

難しいテクニックは必要ありません。人の心理を活用した工夫で、無理なく貯蓄できるしくみを作っていきましょう。

貯蓄のカギは目的別に口座を分けること

貯蓄において大切なのは、なんとなくお金を使わないということです。給料日にお金が入ってきた後、 そのままなんとなく使っていれば貯蓄はできなくて当然です。

まずは「使う」口座と「貯める」口座を別に分けることから始めましょう。使う口座は、固定費の引き落としや生活費に使うための口座です。貯める口座は、文字通り貯蓄のための口座で、一度お金を入れたら基本的にはその後手をつけてはいけません。

ここを一緒にしてしまうとお金の出入りが複雑になるため、管理が難しくなるのです。

毎月の給料が入ったら、まずは使う・貯める口座に振り分けておきます。こうやって貯めるお金を先によけておくことを「先取り貯蓄」といい、貯蓄の鉄則でもあります。

さらにおすすめなのが、貯める口座をさらに目的別に分けることです。例えば以下のような貯蓄目的が考えられるでしょう。

  • 旅行費
  • 引っ越し費
  • 結婚準備費
  • 妊娠・出産費
  • 車の購入費
  • 子どもの教育費
  • 住宅購入の頭金
  • 老後資金

このように、お金を使う用途に合わせて銀行口座も分けてしまうのです。必要な金額や貯める期間は人それぞれで、正解はありません。自分が貯めるべきお金はどんなものか、ぜひ一度じっくり考えてみてください。

少し面倒に思うかもしれませんが、しくみを作るのは最初だけ。一度流れができれば、毎月の給料を振り分けるだけの単純作業ですし、それほど難しくないはずです。

では、目的別に口座を分けるとどうしてお金が貯まるのでしょうか?