介護保険の住宅改修ではどのくらい費用がかかる?

実際に介護保険の住宅改修をすると、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。工事の内容別に見ていきましょう。ここでは、1割負担の場合の自己負担額も紹介していきます。

(※)施工業者や住宅の状態、工事内容によって金額は前後するので、ご留意ください。

手すりの取り付け

住宅改修の中でも比較的手軽にできる手すり工事。玄関や階段、外などさまざまな箇所に手すりの取り付けが可能です。

外手すりは金額が高くなる傾向にあります。また、手すりを付ける箇所の強度が低い場合は、補強する必要もあるのでその分費用が高くなることを留意しておきましょう。

玄関の上がりかまちに縦と横の手すりを一本ずつ:約3~5万円(自己負担額:3,000~5,000円)

一階から二階にあがる階段に長い手すりを一本:約10~15万円(自己負担額:1~1.5万円)

外の階段に手すりを1本:約10~20万円(自己負担額:1~2万円)

段差の解消

敷居や階段など、段差は転倒リスクを招く危険なものです。また、段差があると、車椅子や歩行器の車輪が引っかかり十分に使えないことがあります。

段差を切り取ってフラットにしたり、スロープを取り付けたりといった方法で、段差の解消が可能です。

外の階段をスロープに変更することも可能です。この場合はコンクリートなどを使った大きな工事になるので、費用が高くなります。

  • 敷居を取り除きフラットにする:約2~5万円(自己負担額:2,000~5,000円)
  • 敷居にスロープを取り付ける:約2~5万円(自己負担額:2,000~5,000円)
  • 外の階段をスロープに変更:約30~50万円(自己負担額:12~42万円)

【補足】
段差解消は、取り外し可能なスロープを使用するという方法もあります。スロープは介護保険の福祉用具貸与制度を使って原則1ヶ月単位でレンタル可能です。

場合によってはこちらの制度を活用したほうが安くすむことがあります。福祉用具貸与制度を活用した場合の費用をご紹介します。

  • 敷居にレンタルのスロープを設置する(1カ所):1ヶ月あたり約500~1,500円(自己負担額:50~150円)
  • 玄関の階段や上がりかまちに取り付ける折りたたみスロープをレンタルする:1ヶ月あたり約6,000~10,000円(自己負担額:600~1,000円)