ドル安が進み、先進国の株価が冴えなかった2016年8月15日‐19日

8月15日‐19日のTOPIXは、対前週末比▲2%の反落になりました。ドルが対円・対ユーロともに下落し、日本株と欧州株も下げています。一方、米株はほぼ横ばいで終わりました。米国の景気の強さと利上げのタイミングについて市場は神経質になり、方向感が出にくい状況が続いているようです。

こうした環境認識を踏まえ、今回はマネックス証券の売れ筋投信を見てみましょう。

マネックス証券の2016年8月15日‐19日の週間売れ筋ランキングを見る

まず、マネックス証券の全体売れ筋ランキングのトップ5を見ていきます。

第1位:フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)

第2位:楽天日本株4.3倍ブル

第3位:ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型)

第4位:MHAM J-REITインデックスファンド(毎月決算型)

第5位:日本株ハイインカム 毎月ブラジルレアル

マネックス証券の2016年8月15日‐19日のNISA週間売れ筋ランキングを見る

次に、マネックス証券のNISA売れ筋ランキングのトップ5を見ていきます。

第1位:フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)

第2位:ワールド・リート・オープン(毎月決算型)

第3位:ひふみプラス

第4位:ニッセイ外国株式インデックスファンド

第5位:ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型)

人気が続く海外リート投信

ご覧のように、引き続き海外リート投信が人気です。全体ランキングの1位と3位、NISAランキングの1位、2位、5位に海外リート投信が入っています。

前々回の記事(8月11日付)、そして前回の記事(8月18日付)で既に指摘していますが、7月末の日銀金融政策決定会合でETF買入額が増額されて以降、ベア型投信が売れ筋上位から姿を消しました。そして、値上がり益(キャピタルゲイン)を積極的に狙う株式などよりも、配当や分配金のようなインカムをしっかり狙うリート投信に人気が集まっています。

8月15日‐19日のマネックス証券の人気投信も、7月末からのトレンドが継続していることを示しています。

もし、米リート投信についてもう少し詳しく知りたい方はぜひ8月18日付の記事をご覧になってください。米リート投信の世界で、アクティブ運用とインデックス運用の新たな戦いが静かに進行していることをご確認いただけます。

注目はMHAM J-REITインデックスファンド(毎月決算型)

今回注目したいのは、総合ランキング第4位のMHAM J-REITインデックスファンド(毎月決算型)です。これは、みずほ投信投資顧問が2003年10月に運用を始めた投信で、純資産が約1,720億円あります。

この投信の特徴は、(1)東証REIT指数(配当込み)の動きに連動する投資成果を目指すインデックス運用であること、(2)毎月の安定した収益分配に加え、6ヶ月に一度、売買益(評価益を含む)等から収益分配を行うことを目指していること、つまり毎月分配型投信の性格も持っていること、(3)マネックス証券(SBI証券、楽天証券なども)では購入手数料がゼロであること、(4)インデックス運用であるため信託報酬(ランニングコスト)が年率0.702%(税込)と相対的に低めなことです。

これまでインカム志向の投信の中で人気の上位にあったのは、海外リートの毎月分配型、あるいは株・為替・デリバティブを組み合わせたハイブリッドの毎月分配型投信でした。ここに、本投信のようなJリートのインデックス運用で毎月分配型が台頭してきたことは大いに注目されます。

 

LIMO編集部