60代以降はリッチな世代?

60代は、そもそも資産の保有額が他の世代よりも高いようです。

定年退職時に退職金を受け取った方、あるいは、現役時代にコツコツ貯めてきたおかげで、相当の資産を保有している人がいるからです。この方々が平均を押し上げています。

では、他世代とどれほどの差があるのか、世帯主の年齢が60歳以上の世帯と全世帯の中央値(いずれも2人以上の世帯)を比較してみましょう。

各世帯の中央値

  • 世帯主の年齢が60歳以上の世帯・・・1,592万円
  • 全体の中央値・・・1,054万円

4,000万円以上の貯蓄を有する世帯分布

  • 世帯主の年齢が60歳以上の世帯・・・18.2%
  • 全世帯・・・12.1% 

各世帯の中央値では、老齢世帯の資産額は全世帯の1.5倍となっています。また4,000万円以上の資産を保有している世帯割合も全体よりも多いことがわかります。

60代以上の世帯は他世帯よりも、多額の資産を保有している世帯が多いため、平均保有金額が押し上げられ、世代間の格差が生じているのです。

老後格差は顕著になっている

資産保有額が大きい世帯が多いために、60代の世帯の中でもその格差は広がっています。

それを表しているのが下記のデータです。下記は世帯累計別・現に保護を受けた世帯数の表(平成30年3月までが確定数)です。65歳以上の生活保護受給者が、年々増加しているということを示しています。