2020年6月末をもって、9カ月間続いた「キャッシュレス・消費者還元事業」は終了しましたが、この期間中にポイント還元の恩恵を受けようと、キャッシュレス決済を始めてみた、もしくはキャッシュレス決済の種類を増やしたという人は多かったのではないでしょうか。

しかし、今月に入って「ドコモ口座」を発端とした不正引き出し問題が明るみになり、キャッシュレス決済のセキュリティへの関心は、これまで以上に高まっていると言えるかもしれません。とはいえ、キャッシュレスでの支払いが私たちの日常生活に根付いたものになりつつあることも事実でしょう。

そこで今回は、クレジットカード・電子マネー・QRコード決済など多種多様なキャッシュレス決済が、日常生活でどのように使い分けられてられているのかを、最新の調査データで見ていきたいと思います。

支払い金額の割合は、クレジットカードが現金を抜いてトップに

まず、マーケティングリサーチ企業のイプソス株式会社が毎月行っている「キャッシュレス決済マンスリー調査」を見てみましょう。

すると、2020年6月時点での支払い金額の割合は、現金(38.9%)、クレジットカード(43.2%)、QRコード決済(10.8%)、電子マネー・プリカ(5.1%)、デビットカード(2.0%)で、クレジットカードでの支払い金額の割合が最も高いことがわかります。