若者がワクチンを接種しない問題に対処する
上では全員均一の条件だと仮定しましたが、それにも問題があります。若者は罹患しても症状が出にくいので、罹患に気づかずに元気に活動して多くの人を感染させてしまう傾向にありますが、自分の被害はないのでワクチンを接種するインセンティブがありません。
これは深刻な問題です。ワクチンの接種を無料化しない限り、若者が感染を広げることは止められないのです。
もう一つ、感染リスクが高いとわかっていても、貧しいがゆえに仕事を続けるしかない人がいます。そうした人は、自分が罹患するリスクが高いのみならず、他人を感染させてしまうリスクも高いわけですが、貧しいがゆえにワクチンを接種する費用を出せないかも知れません。
そうした人にワクチンを接種してもらうためにも、無償化が必要なのです。
優先順位をどう考えるかは難しい問題
以上のように、ワクチンを全国民に無料で接種することが望ましいわけですが、国民全員分のワクチンを調達するのに時間がかかるという場合は、優先順位をつける必要が出てきます。