少し時をさかのぼり、今から22年前の平成10年。映画「リング」の大流行によりみんなが呪いのビデオテープに恐怖していた時代、日本の100歳以上の人口が1万人を超えたことも話題となりました。

そして現在。令和元年時点の日本の100歳以上の人口は7万1千人と、22年前の7倍にまで増加しました。最近では「人生100年時代」というフレーズが話題になっていますが、このペースで日本の100歳以上の人口が増加するなら、このフレーズは決して大げさな話ではないといえます。

2021年4月から70歳までの雇用が企業に努力義務化されることになりました。「人生100年時代」を迎え、定年退職の年齢も今後は70歳が当たり前となることも想定できます。

しかし、70歳で定年退職を迎えても、その先に30年以上の老後生活が待っていることを思うと、老後までにいくらあると安心なのか気になるところでもあります。

そこで今回は、70歳代の貯蓄事情についてみていきたいと思います。

70歳代の人の平均貯蓄額はいくらか

早速、70歳代の世帯の平均貯蓄額と中央値をみてみたいと思います。金融広報中央委員会実施の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和元年)」の結果によると、金融資産保有世帯における70歳代の世帯の平均貯蓄額と中央値は以下の通りです。