憤怒の気持ちを和らげるかもしれない、2つの言葉
憤怒の思いはいたるところで発生するものです。前述の弁護士タケシさんは、自分を守るためには「逃げる」のが賢明だと言っています。もちろん逃げたところで憤怒の気持ちはそう簡単に消えてはくれないものです。その結果、勉強や仕事にも悪影響が出てしまうこともないとはいえません。
そんなとき筆者が思い出すのは、2つの言葉です。まずはコメディアンの明石家さんまさんです。
「生きてるだけで丸儲け」
努力や投資をして生まれてきたわけでもない。そう思えば、少しですが気持ちはラクになります。
もう一つは、老弁護士が何かにつけてつぶやいていた言葉です。
「みんなが少しずつ損してるなと思うところが、実際にはトントンではないでしょうかね」
自分が得をしたことには鈍感なのに比べて、損をしたことは過敏に反応してしまうものです。全部をひっくるめて足し引きしていけば、そう損をしていない。クライアントの感情をもてあましたときに発せられる言葉でしたが、当を得ているように思えるのです。その結果、憤怒の感情も和らいでくれます。
間宮 書子