新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を受け、緊急事態宣言の解除後も在宅勤務を続けている人も多いかと思います。以前よりも家で一緒に過ごす時間が長くなることで、日頃の家事・育児への関わりや考え方についての夫婦間のギャップが浮き彫りになり、夫への不満を募らせる妻たちもいるようです。
今回は、ステイホーム期間中の夫の家事・育児に対する妻たちの本音と「精神的ワンオペ」に苦しむ実態についてご紹介します。
コロナ禍で増加中!?「夫の家事・育児への不満」
ビースタイル グループが展開するしゅふJOB総研が『コロナ禍と夫の家事育児』をテーマに働く主婦層を対象として実施したアンケート調査(※)の結果から、在宅時間が増えた夫の家事・育児への関わり方についての妻たちの考えをみていきましょう。
「夫は家事・育児に十分取り組んでいると思いますか」という質問に対する回答の内訳は、新型コロナウイルス感染症の拡大以前の2019年11月とコロナ禍の2020年5月で以下のように変化しています。
- 「十分行っていて満足」…19.3%⇒18.2%
- 「少しは行っていて不満はない」…28.3%⇒31.6%
- 「少しは行っていたが不満」…38.5%⇒29.6%
- 「全く行っておらず不満」…14.0%⇒20.6%
このように、コロナ以前と以降を比べると、「少しは行っていて不満はない」と「全く行っておらず不満」と答える人の割合が大きくなりました。
「十分行っていて満足」あるいは「少しは行っていて不満はない」と答えた人のコメントでは、
- 「思った以上に家事をしてくれて、かなり嬉しかった」
- 「今まではちょっとした手伝いだった家事を、自分の仕事として動いてくれています」
- 「体力的に余裕があるらしく、自ら動くようになった」
という声が聞かれます。一方で、「少しは行っていたが不満」もしくは「全く行っておらず不満」とした妻たちからは、
- 「双方が在宅勤務でも(家事・育児は)主体は女性がやるものだと夫は思っている」
- 「夫は『(妻を)手伝ってあげてる』という認識なのが納得いかない」
- 「今までは、帰宅が遅いために家事ができないのだと思っていたが、単にやりたくないだけだったのがわかった」
- 「コロナ以前より何もしない。むしろ、ずっと家にいるだけこちらの家事が増えている。そのことに気づいていない」
というような意見が挙げられました。
たとえ夫の家事や育児への関わり方がコロナ以前から変化していなかったとしても、ステイホームで在宅時間が伸びた分、「家にいるのに何もしない」という「やっていない感」がより目に付きやすくなったことが要因の一つと言えるかもしれません。