猛暑が続いていますが、夏休みの計画は進んでいますしょうか。夏休みの旅行に飛行機を利用される方も多いかと思いますが、航空運賃は旅行の出費の中でも大きな比率を占めます。その費用を少しでも節約するために、航空会社の株主優待を活用してお得に旅行を楽しみたいものです。今回は航空会社の株主優待についてまとめてみました。
航空会社の株主優待の選び方
航空会社の株主優待の多くは、国内片道普通運賃の50%割引です。何回割引を利用できるかは、保有株数に応じて決まります。したがって、投資する金額に対してどれだけの株主優待を得られるか、また自分が旅行をしたい時にその路線を提供している航空会社かどうかの2点がチェックポイントとなります。
現在上場している航空会社は、日本航空(9201)、ANAホールディングス(9202)、スターフライヤー(9206)です。この3社の株主優待を見ていきましょう。
最低投資金額を比較する
まず、各社の株価を2016年8月5日終値で見てみます。日本航空は2,989.5円、ANAは275.7円、スターフライヤーは3,155円となっていますが、重要なポイントは単元株数といわれる最低取引株数です。
日本航空の単元株数は100株、ANAは1,000株、スターフライヤーは100株となりますので、最低投資金額は日本航空のケースで約30万円、ANAは約28万円、スターフライヤーは約32万円となります。
どのくらいの株式数で何枚の株主優待を得られるのか
ここでは最低の単元株数に投資をしたとして話を進めましょう。つまり、日本航空株を100株購入するのに30万円投資した場合、株主優待のメリットがどの程度あるかということです。
日本航空株を100株購入すると、3月末時点の株主に対して株主割引券1枚が発行されます。たとえば、東京から沖縄までの2016年8月6日の大人片道普通運賃は48,100円ですので、仮に株主優待1枚を使用すれば、片道で24,050円の割引となります。この割引メリットは投資金額に対して約8%のお得度となります。
ANAも同様に見てみましょう。ANAは1,000株で1枚の株主優待番号案内書を1枚得ることができます。出発日が8月6日であればANAの大人片道普通運賃も日本航空と同じ48,100円ですので、50%割引を適用した時の投資金額に対してのお得度は約9%となります。最低投資金額が異なるため、旅行先が沖縄であればANAは日本航空よりもお得度が高いと言えるでしょう。
では、スターフライヤーはどうでしょうか。スターフライヤーは、単元株100株に投資をすると3枚の優待券を得ることができます。優待内容は他の航空会社と同様に大人片道普通料金の50%割引ですが、優待券が3枚というのはお得ですね。
ただし、注意をしておきたいのはスターフライヤーは北九州や福岡と羽田空港を結ぶ航空会社です。たとえば、8月6日の福岡空港へ片道の大人普通運賃は38,600円です。この50%割引であれば19,300円のお得となります。
仮に家族大人3人で福岡に旅行する場合には19,300円×3人=57,900円のお得となり、最低投資金額に対してお得度は約18%となります。スターフライヤーは旅行先が限られますが、東京に旅行されることの多い福岡や北九州にお住まいの方、九州に旅行する計画がある方、福岡や北九州に帰省をされることが多い方などはメリットがあると言えるでしょう。
株主優待使用上の注意点
ここまで航空会社各社の株主優待のメリットを見てきましたが、以下の点には気をつけておきたいところです。
初めに頭に入れておきたいのは、株主優待を活用できるのは、いずれの航空会社も国内定期運航便だということです。海外路線には使用できません。また、航空料金はピーク時と非ピーク時で異なり、座席制限により株主優待が使えない場合があります。
さらに、株主優待には使用期限があるので注意が必要です。有効期限は日本航空は1年、ANAは1年、スターフライヤーは6か月となっています。3月末または9月末、どちらの時点で株主であったかで株主優待を使用できる時期が異なるので、搭乗時期の計画も重要です。
詳しくは各航空会社のウェブサイトで株主優待の案内をご参照ください。
まとめと株主優待の準備
いかがだったでしょうか。航空会社の株主優待はお得に活用できそうですね。
一方、株主優待を得るためには、当然ですが株式を買い付けなければいけません。その場合には証券会社に口座を開設する必要があります。
口座開設には時間がかかるので、すぐに航空会社株に投資をしたいと思ってもできないことがありますので、前もって準備をしておく必要があります。お得に証券口座開設をしたい人は、「証券会社に口座開設する前に知っておきたい3つのポイント」をご参照ください。
LIMO編集部