HENNGE、テレワーク化の時流を追い風に「HENNGE One」が高成長を継続 3Q累計も増収増益に

2020年8月7日に公開された、HENNGE株式会社2020年9月期第3四半期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:HENNGE株式会社 代表取締役社長 小椋一宏 氏

当社グループのビジネスモデルについて

小椋一宏氏:みなさま、こんにちは。HENNGE株式会社代表取締役社長の小椋です。本日は当社の決算説明動画をご視聴くださいましてありがとうございます。それでは、2020年9月期第3四半期の決算についてご説明申し上げたいと思います。

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まず、新型コロナウイルス感染症の影響と対応ですが、それに関連して当社グループのビジネスモデルについてご紹介します。当社グループのビジネスモデルの特徴ですが、リカーリング・レベニュー中心の収益モデルで、グループの売上高の97.2パーセントはリカーリング・レベニューとなっており、翌期以降も売上が見込める性質であることから、安定的なストック型の収益基盤を有しています。

そして、前受収益モデルであり、グループの売上高の88パーセント以上を占める「HENNGE One」については、基本的に年額一括払いでお支払いいただいています。提供されるサービスの対価が前受収益として計上されるモデルのため、強固な財務基盤となっています。

また、IDaaSというサービス特性についてです。当社グループが提供している「HENNGE One」は、企業が利用するさまざまなクラウドサービスに対して横断的にセキュアなアクセス、そしてシングルサインオンを提供するという性質のSaaSです。このため、テレワーク等の多様な働き方が進行する状況においては、お客さまからの引き合いも増えるタイプのサービスだと考えています。

以上のことから、当社のビジネスモデルは景気後退下、あるいはコロナ禍においても安定的な成長が見込めるタイプのビジネスモデルであると考えています。

新型コロナウイルス感染症の短期的影響

これらを踏まえた上で、新型コロナウイルス感染症の当社への影響についてご説明します。中長期的には、お話ししたような多様な働き方やテレワークの活用による需要が今後一層加速することが見込まれる一方、短期的には人材採用、顧客獲得といった活動が影響を受けている状況になっています。

新規顧客獲得への影響については、新規顧客獲得のための当社のメインの方法だったオフラインイベントを抑制せざるを得ない状況で、イベントやセミナー等が一部中止、延期となっています。オフライン活動自体が制約を受けていることもあり、私どもが行なっている顧客訪問もオンラインに切り替わっている状況にあります。

このため、リード生成、あるいは新規顧客獲得への一定程度の影響が発生している状況です。ただし、当社の商談については数ヶ月から半年程度の比較的長いリードタイムで、お客さまが年度単位で導入するような製品のため、当期中への影響は限定的だと考えています。

既存顧客への影響ですが、よい影響としては「HENNGE Device Certificate」など、テレワークを支援するような機能について、アップセル、クロスセルが見込まれる状況です。

一方で、当社の主力サービス「HENNGE One」は、「ユーザあたり年額いくら」という課金体系のため、例えばお客さまの社員数が減少するようなことがあると、その分、売上が減少しかねないリスクもあるという状況です。今後、景気後退に伴い、お客さまの社員数が減少することで利用ユーザが減少したり、あるいはサービスの解約が起こらないとも限らないところが、既存顧客への影響として挙げられます。

その他の影響についてです。当社の特徴の1つとして、世界中から優秀な人材を集めるといったかたちで人材獲得を行なっていることが挙げられますが、グローバル人材の入社、グローバルインターンシップの受け入れなどが遅延しています。

新型コロナウイルス感染症への社内対応

新型コロナウイルス感染症への社内対応ですが、当社グループでは新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止と安全確保のため、基本的にはテレワークを推進している状況です。

クラウド型の働き方を進めていたことから、フリーアドレスとテレワークについては新型コロナウイルス感染症の発生以前から積極的に取り組んでいましたが、こうしたコロナ禍においては、それをさらに加速している状況です。

緊急事態宣言の解除後は、一定の出社率を維持しつつ、引き続きテレワークを推進する方針を取っており、7月下旬時点でも多くの社員がまだ在宅勤務という状況です。

新型コロナウイルス感染症の長期的影響(1)

テレワークとSaaSの利用の相関関係は、前回の決算資料でも説明したとおりですが、このコロナ禍に入る直前にアンケート調査を行なっていました。SaaSを利用している企業と利用していない企業とで、テレワークの導入具合にどの程度の差があるかというアンケートです。

結果としては、著しい差があることから「企業がテレワークを推進すること」と「SaaSを導入すること」の間には高い相関関係があることが認められます。

新型コロナウイルス感染症の長期的影響(2)

こうしたことから、今後テレワークを進めていくと、企業におけるSaaSが加速していくだろうと考えており、この事業機会を積極的に捉えるべくテレワークとSaaS導入の親和性について、引き続き強くアピールしていきたいと考えています。

連結業績見通し(通期)

9月期の通期業績見通しですが、8月7日付けで業績見通しの修正を行なっています。

連結業績見通し修正の内容(通期)

内容を掻い摘んでお伝えすると、新型コロナウイルス感染症の影響により、費用の投下が抑制されている状況となっています。広告宣伝費に関しては、全国および海外で開催予定のイベントが中止になったことなどから、当初計画よりも減少する見込みとなっています。

人件費については、海外渡航制限などの影響でグローバル人材の入社やグローバルインターンの受け入れなどが遅延したことから、当初計画よりも減少する見込みです。また、旅費交通費、接待交際費に関しては外出自粛などによって当初計画よりも減少する見込みです。

来期以降の売上獲得のために積極的な費用投下を行なうという当初の方針どおり、費用投下の機会をうかがってきましたが、結果としては状況を鑑みて抑制せざるを得ない状況でした。今後は「New Norm」下での活動方法を模索していきたいと考えており、オンラインイベントの開催等を試行している状況です。

一方、売上高に関して、「HENNGE One」のリード獲得、新規受注、解約などの状況についてはとくに大きな変化は認められないことから、期首公表の見通しから変更していません。

このような業績見通しの修正により、結果的には数字だけ見ると大幅な増益となる見通しです。一見、前向きに捉えやすい内容となっているわけですが、私どもとしては必ずしも前向きには捉えていない状況です。

私どもの成長戦略として、LTVの最大化があります。当期の営業利益の水準にこだわり過ぎず、来期以降の売上獲得のための費用を期中に積極的に投下していく方針をかねてから推進してきましたが、この方針に照らすと、当期は来期のための費用投下が十分にできなかったという結果になっています。

先ほどお伝えしたように、今後、新型コロナウイルス感染症以降の企業の活動としては、テレワークの推進、SaaSの導入といった追い風が認められます。一方で、私どもの営業活動に関しては、今期からの活動方法の転換を余儀なくされている状況のため、必ずしも前向きには捉えていないのですが、来期以降も引き続き、LTVの最大化に向けた積極的な活動ができるよう、「New Norm」下での営業活動を模索していきたいと考えています。

連結売上高見通し(通期)

連結売上高の見通しは、スライドのとおり順調に進捗しています。

営業費用見通し(通期)

営業費用も順調に進捗しています。

連結売上高(対前年同期比、9か月累計比較)

第3四半期の業績面についてご説明します。連結売上高は、スライドのとおり順調に推移しています。

連結業績サマリー(対前年同期比、9か月累計比較)

連結業績のサマリーはスライドのとおりです。

売上総利益(対前年同期比、9か月累計比較)

売上総利益も、引き続き高い粗利率を確保しています。

営業費用の構造(対前四半期比)

営業費用の構造を対前四半期比で見ると、スライドのようなグラフとなりますが、少し補足させていただきます。グラフの下の方から見ると、売上原価がプラス0万円、研究開発費がプラス300万円となっています。この合計の見方ですが、「HENNGE One」の売上高は堅調に増加したという状況ですが、費用の合計は300万円の増加にとどまったということです。

理由としては、開発人員の増加等があったもののプロフェッショナルサービス事業における外注費の減少や、HENNGE One事業におけるクラウドの利用効率向上等による原価抑制等があったため、このような結果となっています。

広告宣伝費は、新型コロナウイルス感染症の影響によって、オンラインイベントを開催したものの、リアルイベントは中止、延期せざるを得ない状況となったため減少しています。その他販管費ですが、営業等の人材採用強化に伴い採用費が増加した一方で、新型コロナウイルス感染症の影響によって旅費交通費や接待交際費などの費用が減少していることから、前四半期比で減少となりました。

売上高と営業費用の推移

売上高と営業費用について、今回から四半期でプロットしていますが、見通しを含めてスライドのような推移となっています。

従業員(アルバイト含まず)の状況

従業員の状況ですが、173名となりました。

2020年9月期第3四半期の事業トピックス

第3四半期の事業面ですが、事業トピックスはスライドのとおりとなっています。

広告・イベント活動

広告・イベント活動ですが、オフラインイベントが実施できない分、オンラインイベントを開催するという試行錯誤を行なっています。スライドにトピックとして2つ挙げていますが、「SaaS導入活用相談会」といったオンラインイベントによって、テレワークに移行しようとしているお客さまのリードを獲得する活動を進めています。

また、「HENNGE Talks!」は採用イベントになりますが、これまではオフラインで実施していた採用イベントもオンラインにシフトするといった試みによって、「New Norm」に対応していこうと考えています。

企業のテレワークとVPN利用に関する調査

新しい調査として、「企業のテレワークとVPN利用に関する調査」を発表しています。この調査の背景ですが、このコロナ禍において、多くのお客さまから「テレワークの際にVPNを利用することになったものの、使い勝手が悪かった」「レスポンスの低下や遅延があった」といった声がたくさん集まりました。新聞等でもこうしたことが報道されましたので、実態を調査しています。

私どもは、VPNの利用はクラウドへの完全移行の前段階にあると捉えているため、ここに課題があると企業が感じるとクラウド移行が加速するのではないかという思いから、こうした調査を行ないました。結果として、83パーセントの企業がVPNを利用しており、62.6パーセントの企業がレスポンス低下や遅延といった状況を体験しています。

企業のVPN利用について

少し解説させていただくと、クラウド以前の世界では、会社の中にデータがあり、基本的には従業員は会社に来るとデータにアクセスできるという状態で、会社の外からはデータにアクセスできないのが基本の構造でした。

そこで、例えば外回りの営業の方などが外から会社内の情報にアクセスしたいときにアクセスできるようにしようというのがVPNの考え方です。外からVPNで会社内に接続して、社内のサーバーにある情報を閲覧、編集するといったかたちです。

これがクラウドに移行することになると、その過渡期ではVPNを通してクラウドにアクセスすることになり、スライドの左側の図がその過渡期の状況を表しています。

現状、なぜレスポンス低下という問題が起こるかについてですが、企業側としてはVPNを用意しているものの、VPNはそもそも具体的な機器や回線があるため、キャパシティに応じて機器や回線の増強を行なわなければならないものです。

このコロナ禍において、例えば社内の70パーセントがVPNを使うなど、突然VPN利用者が増えると、当初想定していたインフラではとても耐えられない状況が起こってくるわけです。つまり、考えていたよりも10倍ぐらい多くの人たちが同時にVPNを使う状況になると、企業が自前で持っているインフラでは対応できなくなり、レスポンスが遅くなるといった課題が出てきます。

将来、企業が自社のデータを完全にクラウドに移行する時代がやってくると、こうした問題は解決する類のものだと考えており、スライドの右側がその図になります。もはや会社の中にデータがあるという状況でないのであれば、各端末がそれぞれの回線からクラウドにアクセスすればよいということになりますので、そうなれば会社が持っている脆弱な回線がひっ迫することにはならないということです。

例えば、当社も右側の図の構成になっており、会社の中にもプリンタなどのLAN機器はありますが、メインの情報はクラウド上にあるため、VPN等を利用しなくても各々がクラウド上の情報にアクセスできます。そしてその入口で、「HENNGE One」が守っているといった構成で利用しています。

このコンセプトは当社だけではなく、さまざまなSaaSベンダーが提唱しています。例えば「ゼロトラスト」や「ダイレクトアクセス」といったキーワードで、スライドの右側のような構成になっていくだろうと言われていますが、テレワークの推進によって、さらにこうした構成の変更が加速されていくことになると、当社の「HENNGE One」のようなソリューションの有用性、引き合いがさらに加速していくだろうと考えており、こうした需要を捉えていきたいと思っています。

HENNGE One新プランの発表

「HENNGE One for Education」を発表しています。新型コロナウイルス感染症の状況を受け、文科省の「GIGAスクール構想」が加速する状況になっており、今後全国の小学校、中学校、高校、その他の学校等でクラウドの利用が加速していくことが考えられます。

このようなお客さまにも、ぜひ「HENNGE One」をお使いいただきたいため、お客さまの事情に即した新プランを発表している状況です。

HENNGE One KPI(対前年同期末比)

第3四半期のKPIについてです。対前期末比でのKPIはスライドのとおりとなっています。

HENNGE One平均月次解約率の推移

平均月次解約率の推移ですが、前四半期末から0.02ポイント改善して0.16パーセントとなり、順調に推移しています。

HENNGE One契約企業数と契約ユーザ数の推移

契約企業数と契約ユーザ数の四半期ごとの推移は、スライドのとおり順調に推移しています。

HENNGE One ARRとARPUの推移

「ARR」と「ARPU」も順調に推移しています。

LTV最大化

当社の成長戦略についてです。当社の成長戦略の肝はLTV最大化にあります。先ほどお伝えした解約率のスライドにも記載のとおり、当社のユーザは平均利用年数が非常に長く、何十年という単位でご利用いただくサービスにご契約いただいています。

例えば、今年度に受注した年間100万円の契約は、100万円の売上ではなく「100万円×今後使用する何十年」というかたちで、将来の売上を当社グループにもたらします。こうしたことから、直近の営業利益の水準にこだわりすぎることなく、将来の売上獲得のための費用投下を積極的に行ない、このLTV、当社が持っている契約の総価値を最大化させていきたいというところが、私どもの成長戦略となっています。

このLTVを3要素に分解しているのが、スライドの上段の「LTV=ARR×Y×r」という部分です。「ARR」は年間の契約金額、「Y」は平均の契約年数、「r」が粗利となりますが、これらを掛け算したものが私どもが持っている契約の総価値であると位置づけています。しかし、「Y」については、先ほどのスライドでは理論上「50年以上」となっており、これ以上伸ばすのはあまり現実的ではありません。

「r」についてもすでに高い水準を保っていることから、今後、こちらを伸ばして最大化していくとなると、やはりキードライバーは「ARR」の成長になっていくだろうと捉えています。

この「ARR」を3要素に分解したものが「N×n×ARPU」です。「N」は契約者数、「n」は各企業の平均ユーザ数、「ARPU」が1ユーザあたりの利用単価となっています。

ARR最大化

3つのパラメータを上昇させていくことができれば、「ARR」もエクスポネンシャルに増やしていくことができると考えています。

成長戦略の進捗

このスライドに実際の推移をプロットしており、毎四半期更新しています。左の列の「ARR」は、毎年積み上げている額です。「前年Δ」の列ですが、こちらが毎年大きくなっていることが見てとれると思います。したがって、「ARR」自体は順調に積み上がっている状況にあるものの、比率で見ると鈍化していることもわかります。

解約率が非常に低いサービスのため、分母が増えていくかたちで事業が成長していきますので、成長率がどうしても鈍化してしまうのが事業課題となっています。

これをいかに克服していくかがテーマの1つとなっているわけですが、短期的には「N」を伸ばしていく一方で、中期的には「ARPU」の向上にも力を入れていくといったところが主な成長戦略となっています。

「N」は企業数の推移で、現在、四半期末では1,600社あまりのお客さまがいらっしゃる状況です。当社の営業パワーでは毎年250社くらいのお客さまを獲得している状況ですが、これを「250」ではなく「300」「350」と増やしていくのが、とくに、東京以外の地方への展開を強化することで増やしていくのが、「N」の基本的な増加施策となっています。

中央の「n」は、比較的アンコントローラブルなパラメータだと思っています。私どもが大きな企業を受注すれば上がりますが、一方で、例えば今までアプローチしていなかった規模の小さい企業にも販売していくと低下するという性質を持っています。そのため、こちらは横ばい、または微増を見込んでいこうと考えています。

「ARPU」に関しては、機能改善、あるいはお客さまからより多くのお金をいただけるような追加機能の開発、プランの見直しといったことで向上を図っていきたいと考えています。しかし、こちらは一朝一夕にはいかないところもあり、継続的な機能強化、プランの見直しを行なっていきたいと思っています。

2021年以降の成長戦略

「HENNGE One」は、IDaaSという特殊な位置づけのSaaSであり、どのようなSaaSとも連携する、SaaSが広がれば広がるほどニーズが大きくなっていくという類のSaaSです。現在、まさにテレワークの流れを受け、企業内ではSaaSの導入が加速していますので、こうした流れとともに拡大していけるよう進めていきたいと思っています。

「HENNGE One」をSaaSプラットフォーム化すべく、事業に邁進していきたいと思います。以上が成長戦略です。

会社概要

会社概要についてご説明します。前回以前と同じ内容ですが、当社はHENNGE株式会社という会社名で、1996年に創業しており、現在24期目にあたる会社です。スライドの3名が学生時代に創業し、現在の従業員数は173名です。

Locations

営業拠点は国内に4事業所、海外に子会社が1つとなっていますが、多くの社員は東京本社におります。今後、クラウド需要が増えていくと見込まれる名古屋、大阪、福岡、台湾といった地域にも積極的に営業展開していきたいという思いから、オフィスを開設して営業展開している状況です。

VISION

私どものビジョンは「テクノロジーの解放」です。テクノロジーの力を信じており、この素晴らしいテクノロジーの力をできるだけたくさんのお客さまに広く届け、世の中をよい方向に変えていきたいと考えています。

変わらない志、変わり続ける事業領域

創業以来、さまざまな領域で「テクノロジーの解放」を行なってきています。1996年の設立以来、Linux、E-mailセキュリティ、そしてSaaSとIoTということで、少しずつ領域を変えながらお客さまにテクノロジーを届けている会社で、現在の「HENNGE One」が始まったのは2011年からです。

売上高の事業別構成

現在の主力であるHENNGE One事業の売上高が全体の88.1パーセントを占めており、現在のメイン事業となっています。

HENNGE One①

「HENNGE One」は、2011年の東日本大震災を契機に本格的にスタートしたサービスで、当時は、急に震災が発生して多くの人が会社に行けない状況でした。どうすれば家でも仕事ができる体制を作ることができるかを各企業が模索する中、次々とクラウドに移行していく流れになったわけです。

しかし、どうしてもセキュリティという側面が足かせとなり、なかなか移行しきれないお客さまをたくさん目の当たりにしたことから、そうした障害を取り除き、お客さまがクラウドを使ったワークスタイルにスムーズに移行できるようなサービスを作ろうということで生まれたのが「HENNGE One」です。

「HENNGE One」には、主に「ID統合」と「アクセスコントロール」という2つの機能があります。震災の際に問題になったのがアクセスコントロールです。それまでは、会社の中にシステムがあったため、会社に来ている人、あるいはVPNでアクセスしている人だけが会社のデータにアクセスできる状態でした。それが、クラウドを導入すると誰でも、どこからでも、世界中から会社のデータにアクセスできる状況になります。

これが「なぜクラウドが素晴らしいのか」という理由に他ならないわけですが、アクセスコントロールの観点から見ると、セキュリティリスクとして捉えてしまうわけです。

そこで私どもが開発したのがアクセスコントロールできる機能で、企業が利用している各サービスに関して、「どのサービスに、誰が、いつ、どの端末からログインできるか」というアクセスポリシーを設けて制御できる機能を提供しています。

例えば、名刺管理機能や営業管理の情報には、基本的には営業の人間のみがアクセスできるようにして、かつ会社支給のPCからしかログインできないようにしよう、自宅のPCやカフェにあるPCからはログインできないようにしよう、といった設定もできるということです。サービスごとに、「誰が、いつ、どこからアクセスできるか」を設定することで、企業がアクセスセキュリティの問題に悩まされることなくクラウドを利用するワークスタイルに移行できるというものです。

スライドの左側のID統合という機能ですが、すでに複数のクラウドサービスを使っている企業が次に直面する課題に対応するものです。さまざまなクラウドサービスを利用すると、それぞれのサービスごとにIDとパスワードを設定しなければなりません。

例えば、クラウドサービスを10個使っている場合、社員が1名入社するとIDとパスワードを10個も作らなければなりません。そして退社する際も、それらのIDとパスワードをきちんと消さなければなりません。そうしなければ、退職したにもかかわらず、営業情報にアクセスできる元社員が出てくるかもしれないという問題が発生します。

また社員も、10個のIDとパスワードを覚えて運用しなければならないという面倒なところがあったりするわけですが、ID統合という機能では、「HENNGE One」の1つのIDとパスワードだけで複数のクラウドサービスにログインできるようになるわけです。これを利用することで、企業もID管理のわずらわしさから解放され、安心してクラウドを使ったワークスタイルに移行できるということです。

HENNGE One②

そのほか、企業がクラウドを使ったワークスタイルに移行するにあたって直面する典型的な問題はすべて解決したいと考えており、アクセスコントロール以外にもE-mailのセキュリティ、ファイルの安全な転送、スマホからの安全なクラウドの閲覧といった機能も同時に提供しています。

HENNGE Oneの強固な顧客基盤

現在、1,600社以上のお客さまにご利用いただいています。末端でご利用いただいている社員数は190万人以上となっており、さまざまな企業にご利用いただいています。

先ほどお示ししたスライドにもありましたが、1社あたりの平均ユーザー数で見ると1,200名前後ということになります。それよりも大きい企業、小さい企業、さまざまな企業にご利用いただいていますが、傾向としては、ある一定の規模にならなければクラウドセキュリティに目が向かないという面もあります。

したがって、当社の営業で積極的にターゲティングしているのは、300名以上5,000名未満の層になります。もちろん、300名よりも小さい企業もいらっしゃいますし、5,000名よりも大きな企業もいらっしゃいます。

以上、駆け足でご紹介してまいりました。

本日はご視聴くださいまして、誠にありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

参考記事

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