「先延ばしの心理」
また、TODOリストはあまり効果がないという人もいます。効果がでない理由の1つは、短期間に沢山のタスクをこなそうと欲張りなリストを作ってしまうことではないかという意見を散見します。心理学専門サイトPsych Centralの記事(※2)では欲張りなリストと「先延ばし心理」との関係を指摘しています。
同記事では「先延ばし研究」の第一人者として知られる、カナダのカールトン大学の心理学教授ティム・ピチル博士の「タスクを書き出すことで、それを完了していなくても、達成感を覚え、脳に成功を見せかける」という主張を引用しています。書き出すことで完了してもいないのに達成感を得てしまい、次々に書き足し膨大なリストになってしまう。そして、結局は「先延ばし」になるということです。
ボーマイスター博士とマシカンポ博士が言うように、タスク完了のために具体的なプランを書き出すことで焦燥感は軽くなり、効率が上がることもあるといえます。一方で、成功に似た満足感を得てしまうことで、いつまでも実際に行動を行さなくなる可能性もあるということなのでしょう。