コロナ禍で家計の見直しをしなければ…と考えている家庭も少なくないのではないでしょうか? 経済への影響が長引くことが懸念される中、家計をダウンサイジングしながら将来に備えることも大切です。
生命保険文化センターの「生活保障に関する調査(令和元年)」によると、8割超の人が自分の老後生活に不安を抱えていて、「公的年金では不十分」だと回答した人は82.8%となっています(対象:全国の18〜69歳の男女、4,014サンプル)。
ところが、厚生労働省が発表した「iDeCoを始めとした私的年金の現状と課題」によれば、2018年(平成30年)3月末時点では、20歳以上65歳未満で企業年金・個人年金に加入している人の割合は25.0%と、実際に準備している人は意外に少ない結果になっています。
コロナの収束時期を予想することはできませんが、確実に老後は近づいてきます。そこで今回は、老後資金を賢く準備するうえで知っておきたいポイント2つと、そのポイントを外さないために活用を検討したい制度を紹介します。
老後資金準備のポイント1:なぜ「短期より長期」なのか?
たとえば、40年間毎月1万円ずつ積み立てて3%のリターンで運用したとします。すると、投資元本は1万円×12カ月×40年で480万円。最終積立金額は約926万円になります。
一方、期間を半分の20年間、金額は倍の2万円ずつ3%のリターンで運用したとすると、投資元本は480万円で同じですが、最終積立金額は約657万円になり、269万円ほど積立金額に差が出ます。
投資で運用した利益を受け取らずに、再び投資元本に含めて運用を行うことを複利といい、複利は回数を重ねると次第に投資元本が増えていきます。つまり、期間が長ければ長いほど、複利効果は大きな力を発揮することになるのです。