つい買ってしまう…対比効果を利用した心理トリック3選

ここでは、コントラスト効果を利用したテクニックにより「安いのに買って後悔する」3つのシーンを紹介します。日常的につい陥りやすいシーンばかりなので、自分は当てはまっていないか、ぜひチェックしてみてくださいね。

① 家電の購入

冷蔵庫やテレビなど値段の高い家電を買った際に、店員からウォーターサーバーのような他の家電購入をすすめられた経験はありませんか?なかには「本体代無料」というような誘い文句も見かけますが、本体代金がお得なだけで、他の付属品はコストがかかるケースも。

節約の観点でいえば他の家電までは不要です。しかし、値段の大きな家電を買った後には気が大きくなり、お財布の紐が緩くなる傾向にあるのです。こちらも値段の異なる物を利用したコントラスト効果が関係していると考えられるでしょう。

② スーパーでの買い物

スーパーマーケットでは、よくプライベートブランドの商品を販売しているところがあります。プライベートブランドの商品の近くには、他メーカーの商品が置いてあり、その値段の差が目立つものを多く配置している傾向がみられるでしょう。こうしてお得感を演出しているプライベートブランドの商品を、好んで選ぶ人も多くいるはずです。

だからといってプライベートブランドの商品を買ってはいけないということではありません。安くないのに買って後悔しないためには、そもそも性能が低いというリスクや、プライベートブランドよりも低価格の商品を並べて販売していないというリスクなども考えるべきだと言えるでしょう。

このように、日頃のお買い物では無意識に性能が低いのに、高い値段で商品を購入している恐れがあるので、他のスーパーでも同じような商品の値段や性能をよく見ておく必要があるということです。

③ 賃貸契約

賃貸契約において、物件の紹介で「最初2件ほど高い物件を見せておいて、3件目あたりに最初の2件より安い物件を提示する」ことがよくあります。コントラスト効果を利用した王道の営業テクニックとして有名ですよね。

人は選択肢が複雑になると選べなくなることが心理学で判明しているのです。

そこで、判断材料が多くなってしまいがちな賃貸契約では、脳が疲労した後に「価格差」を見せることで、対比効果により低価格の物件を買いやすいと考えられています。

もちろん、安い物件を借りてはいけないということではありません。価格に対して質が低く、コストパフォーマンスが低い物件を手にしてしまうことを回避するために、他の物件も見て「より安い価格で、質の高い物件はないのか」をポイントに探しておく必要があるということです。