4月1日から導入された「大量硬貨取扱手数料」

ところが、今年4月1日から、こうした原点回帰とは真逆とも言えるような手数料が一斉に開始されました。

それは、「大量硬貨取扱手数料」です(注:銀行によって呼称が違う場合あり)。コロナ禍のピーク時に開始されたため、あまり大々的には報道されなかったようですから、ご存知でない方もいるかもしれません。

これは、ザックリ言うと、大量の硬貨を受け入れる際に(硬貨を数える)手数料を徴収するというものです。対象は現金入金と現金振り込みで、ATM取引は対象外。4月1日以降、どの銀行もほぼ一律で以下のようになっています。

  • ~100枚まで:無料
  • 101~500枚:550円
  • 501~1,000枚:1,100円
  • 1,001枚~:1,650円、以降500枚ごとに550円を加算

注:金額は消費税込み

銀行は、手を変え品を変え様々な手数料を設定していますから、これも別に驚くようなものではないかもしれません。しかし、この手数料は、子供たちの貯金に対するモチベーションを削ぐと言ったら、言い過ぎでしょうか。

銀行の貯金箱に小銭を貯めるのは過去の遺物?

筆者が子供だった昭和の時代、銀行は口座開設や新規預金の際、“景品”として貯金箱を配布したものでした。