NISAの利用状況は「残念な結果」に…
先月末、金融庁による「NISA口座の利用状況調査(2019年12月末時点/2019年対象)」が公表されました(図表1はその一部抜粋です)。
その中でのNISA利用状況は、かなり残念な結果になっています。なぜ残念なのかの分析は後段で述べますが、読者のみなさん、そもそもNISA(ニーサと読む)ってご存知でしょうか。
NISAを全部説明すると大変なので、ここではごく簡単に概要を記します。
NISAとは少額投資非課税制度のことで、年間一定額の有価証券投資(株式や投資信託等の購入)をした場合の利益が非課税になる制度です。つまり、元本がNISAで決められた限度額以内であれば、株を買って儲けても、その儲けに対する税金は必要ありませんという、とてもありがたい制度です。
NISAには大きく分けて2種類あります。年間120万円までの投資が非課税になる「一般NISA」と、最長20年間・年間40万円までの積立投資が非課税になる「つみたてNISA」があります。
詳しくは、金融庁ウェブサイト「NISAとは?」のページを見てみてください。
NISA口座を使っているのは口座を持つ人の半分以下
さて、何が残念なのかです。
まず、つみたてNISA全体の稼働率は42%と、口座数の半分以下となっていることです。逆に言うと、つみたてNISA口座を開設したものの、2019年を通して積立額がゼロであった口座数(非稼働口座)が全体の6割近くあったということです。