同僚や上司、取引先の担当者が突然、カラダを触ってきたり抱きついてきたりしたら、あなたならどうしますか? 実際にセクハラを受けたとき、筆者は少しの間、何が起きたのか理解できませんでした。

しばらくはショックを引きずっていましたが、”そのこと”を振り返ることができるようになった今、セクハラをされてどんな気持ちになり、どう対処したか、またその後の考え方の変化についてまとめてみました。万が一、セクハラが起きたときに応用してもらえるのであれば嬉しく思います。

セクハラが起きたときの感情

筆者はこのとき、イベントや講義などを開催するためのスポンサーを募る営業活動をしていました。A氏には何度かスポンサーをしてもらったことがあり、その日も、いつも通りの打ち合わせのはずでした。

いつもと違ったのは場所が飲食店の店舗スペースではなく、セクハラ行為をしたA氏が経営する店の2階にある、打ち合わせや会議用のスペースだったことです。

スタッフに案内され、先にそのスペースに到着して待っていたところ、少ししてからA氏が現れて座るよう言いました。軽く会釈をしてイスに座った途端、うしろから、ものすごい勢いで抱きつかれたのです。

息が苦しくなり、逃れられないほどの強い力でうしろから抱きしめられ、「松原さんの頑張ってる姿を見てると、すごくいとおしく思ってしまう…」A氏がそう言葉を発すると、耳たぶに唇があたるんじゃないかと思うぐらい、生あたたかい息がぐわっとかかりました。

少しの間、状況がのみこめず固まっていましたが、徐々に「自分はセクハラされている」と認識していきました。すると両手の指の先がピリピリとしびれが切れたときのようにおかしな感覚になり、胸の上を強く抱きしめてくるその太い腕の感触に吐き気をもよおしたのを覚えています。