まだ金額の概念がない年齢の子どもには、工夫を凝らしてリミットの設定を行っている人もいるようです。
「わが家には3歳の娘がいます。『〇〇円までね』と言っても理解しきれない年齢なので、スーパーへ行ったときには、300円以上するおもちゃ付きのおやつを持ってくることも。そこで、『数字が2つまでのものだったらいいよ』と伝えてみたんです。数字が何個並んでいるかは理解できるので、きちんと100円以下のものを選んで持って来るようになりました。娘が必ず100円以下で選ぶようになったので、そこに私が少し追加をして、1回あたり150円くらいになるように調節しています」(30歳/男性)
20年以上前に小学生だった筆者は、今回のこの意見を聞いて、遠足のときに「おやつ150円まで」と決められていたのを思い出しました。学校側が何をもって「150円」と決めていたのかはわかりませんが、遠足のときにみんなで食べるにはちょうどいい量だった気がします。(個人差はあるでしょうが…)
当時はいわゆる“駄菓子屋さん”というものが家の近所にもあり、10円、20円のおやつもたくさん売られていました。今は当時よりもおやつの値段が上がって、150円ではそれほどたくさんのおやつが買えないこともあります。
その“思ったよりも買えない感”を経験させるために、1回あたりのおやつ購入金額を150円と設定している人もいるようです。「これを買ったらこっちは我慢しないといけない…」。限られた条件の中で自分で決める、この感覚を経験させるには、ちょうどいい金額なのではないでしょうか。
【個数で制限】子どもとの知恵くらべになることも
子どもからおやつをせがまれて、金額を制限する人がいる一方、おやつの「個数」でリミットを設けている人もいます。個数制限を設けている人たちの中で、一番多かったのは「1回の買い物につき1個まで」というもの。
ただ、個数で制限をかけた場合、大袋のおやつを1個持ってくることもありえます。そこをどういうふうに調整していくのかが工夫のしどころです。
「わが家では、1回の買い物につきおやつは1個までとルールを決めています。最初は自分が欲しいと思ったおやつを1つ持ってきていた娘でしたが、少し知恵がついて、袋にいくつも個包装のおやつが入ったものを選んでくるように。『かしこくなったな』と感心しましたが、『大きな袋の中にいろんなおやつが入っているから、これはルール違反になるかもね』と伝え、娘にも理解してもらいました。『約束を守る』というルールを身につけるためにも、わが家では個数制限にしています」(29歳/女性)