ハイテク株が多いナスダック総合株価指数は23日まで8日続伸して最高値を更新しています。国内でも、26日の東京株式市場で東証マザーズ指数が週末終値ベースで12週連続上昇しています。

今週は2日に米6月雇用統計が発表されます。最近は、相場が実体経済とかけ離れて動く傾向にあるので、結果がよくても悪くても、安易に飛びつかず、投資家の動向を見極めたいところです。

上値の重い展開だが、下値はしっかりとサポートされる

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。

前週16日に大きな陽線で5日移動平均線を回復し、一時22,624円まで上昇しました。23日には一時、22,693円までわずかに上げましたが、直近の高値である6月9日の23,185円には至らず上値を押さえられました。ローソク足の実体は短く、5日線をはさんで上下するような動きでした。

今後の展開はどうなるでしょうか。3月下旬から急上昇を続けてきたこともあって、やや調整気味ですが、それでも現状は、25日線、200日線など、チャート上で止まりやすいところでしっかりと止まってサポートされています。

こういった点からもここから急に下降局面になることはないと考えられます。ただし、5日線が25日線に近づきつつあり、デッドクロスが形成されそうです。25日線は上向きであることから、ただちに売り姿勢になるわけではありませんが、しばらくはもみ合いになるかもしれません。

積極的に買いに出るには6月9日の高値(23,185円)を超えてからになるでしょう。逆に下値メドとしては、6月15日の安値(21,529円)となります。ここを割るまでは短期的な上昇トレンドは継続です。

さらにここを割り込んだとしても、3月19日の安値(16,358円)から6月9日の高値(23,185円)までの上昇の3分の1押し(20,909円)あたりまでは調整が入ることもあり得ます。短期的に値が下がったとしても、押し目買いの好機と考えていいでしょう。

下原 一晃