日本での普及における課題は?

このように、海外での手軽さに比較すると、日本ではかなり厳しめの基準が設けられています。

海外の多くの国では、ヘルメットなしで利用できるということもあり、旅行者だけではなく、居住者にとっても、電動スクーター・キックボードのシェアリングサービスは大変便利です。

しかしながら、車道や歩道での事故、飲酒運転、イヤホンで音楽を聞きながらの運転によって起きる事故に加えて、大量放置に伴う景観問題損も指摘されています。

日本国内において電動スクーター・キックボードのシェアリングサービスを普及させるには、これらのすでに顕在化した課題を解消しつつ、利便性を維持したサービスを実装するという、なかなか難易度の高いパズルを解く必要があります。

すでにいくつかのクラウドファンディングサービスが調達に成功した事例のように、シェアリングサービスではなく、個人での利用が1つの落としどころになりそうですが、市場を活性化させるためにも、国内法の緩和を期待したいところです。

大舘 裕介