面倒で通帳記帳をしないままの人が増えているようですが、通帳には家計の基本情報が記録されています。振り込まれた給与や収入、引き落とされたさまざまな支払いです。通帳とカード利用代金の明細を眺めるだけでも、1カ月の手取り収入と大まかな支出がわかります。

せっかくですから、まずは先月分を集計してみましょう。

通帳とカード明細を見ながら、ノートかエクセルに、費目ごとの合計を記入します。ざっくり1万円や1,000円単位でかまいません。住宅ローン12万5,000円、食費8万円など。現金で払うのは日常的な食費や日用品なら、ATMから引き出した現金の合計額を食費・日用品とすればいいでしょう。現金で大きな買い物をした場合は記憶に残っているはずですから、そのぶんは別に記載します。

年間の収支の確認

1カ月の収支が確認できたら、次にチャレンジしたいのが年間の収支の確認です。1カ月分ずつ毎月の収支を算出し、これを合計して過去1年間の収支を出します。多少の手間はかかりますが、これがわかるとマネープランを立てやすくなるので、ぜひ取り組んでください。

金額が多少合わなくても気にせず、ざっくりと1年間では、いくら手取り収入があり、何にいくら使っているか、その結果、お金がいくら残っている=貯蓄できているか、を確認します。これにより今後の貯蓄のペースが予測できます。集計がどうしても面倒な人は、1年前の通帳の残高と、現在の残高を比べて、この1年でいくら貯められたかをざっくり確認してください。年間の手取り収入と年間の貯蓄額がわかれば、年間の支出(手取り額ー貯蓄額)も計算できます。

例えば今後10年間の入金と支出が同じなら、10年後には1年間の貯蓄額の10倍が貯まっているはずです。現在の資産と、これから貯める分を合わせるといくらになるか、そのお金で思い描いたマネープランを実現できそうでしょうか?

実際には、ずっと収支が同じというケースは少ないですし、今のペースでは資金が足りない結果になった人もいるでしょう。ここから、さらに具体的に考えていきます。