資産運用夏の陣、さてどうしよう?
夏がやってきました。気温も上がり、湿度も高く、しかも、外は暑くても屋内でエアコンが効いていると非常に寒く感じるなど、体に負担がかかりやすい時期です。夏風邪などにならないよう、細心の注意を払ってください。
夏と言えばボーナスの時期でもあります。また、これからは夏休みで少しまとまった時間を作ることも可能です。投資を学びたい、投資本でも読んでみようか、とお考えの方もおられるでしょう。筆者もかつて、その手の書籍をたくさん読んだ経験がありますので、そうした気持ちがよく分かります。
しかし、巷にあふれる投資本で、”一冊で免許皆伝”というような本はなかなかありません。数冊読んでみたところで、かえって悩みや疑問が深まる方がむしろ自然です。
それは、投資のことを知れば知るほど、「知らなければいけない、知っておいた方がよい知識」がとても多いことを知るからです。
「習うより慣れろ」の第一歩
実は、投資は「習うより慣れろ」の世界です。少額から始めて、その場その場で必要な知識を身に着けていくことが上達の近道だと思います。
では、「まずは始める」にはどうしたらいいでしょうか。
その1つの手掛かりは、多くの人が長期投資の対象として継続投資をしている投資商品(典型的には投信)の顔触れを知ることではないでしょうか。
通常の投信売れ筋ランキングは買い付け金額の大小を見ています。その結果、短期売買目的で売買が集中しやすい投信が上位に入ります。つまり、このランキングは一定の投資家層の短期的な運用対象ばかりという顔触れになりがちです。
そこで、今回は積立契約の数が多い投信のランキングを見てみることにしましょう。積立契約の数が多いということは、より多くの投資家に選ばれているということですので、じっくり見ておく価値がありそうです。
マネックス証券月間積立契約件数ランキング(2016年6月)
では、6月のランキングを見てみましょう。マネックス証券の月間積立契約件数トップ10は次の通りです。
第1位:マネックス資産設計ファンド(育成型)
第2位:SMT グローバル株式インデックスオープン
第3位:三井住友・バンガード海外株式ファンド
第4位:eMAXIS 新興国株式インデックス
第5位:ニッセイ日経225インデックスファンド
第6位:日経225ノーロードオープン
第7位:ニッセイ外国株式インデックスファンド
第8位:SMT 新興国株式インデックスオープン
第9位:eMAXIS 先進国株式インデックス
第10位:ひふみプラス
第1位はバランスファンド。海外株式が上位に並ぶ
第1位は、6資産に分散投資するいわゆるバランスファンドです。6資産に分散することでリスクを抑えながら着実にリターンを狙うファンドで、株式ファンドなどと比較するとミドルリスク・ミドルリターン型ファンドと言えます。
投資をこれから始めたい方には取り組みやすいファンドの1つと言えるでしょう。6月末のマザーファンドの組入比率は日本株式25%、外国株式23%、日本債券30%、外国債券10%、日本リート6%、外国リート6%となっています。
これをご覧になると、実は多くの方がバランスファンドを用いて、時間をかけて資産形成していることが伺い知れるのではないでしょうか。
第2位以下には軒並み株式投信が並んでいます。世界株式、先進国株式、新興国株式、日本株式など、投資対象はさまざまです。これは、それぞれの投資家のニーズが多岐にわたっていることが背景にあると思われます。たとえば、既に日本株式へ投資をしている方は、追加的に外国株式のみを積み立てているのではないでしょうか。
積立投信の契約数ランキングに内外株式の投信が並んでいるのは、長期投資には株式投資が向いているという認識が多くの投資家に浸透していることを示していると思います。
まとめ
いかがでしょうか。投信の積立契約数のランキングを紐解くと、少なくない人数の投資家の方々がバランスファンドや株式投信を毎月着実に積み立てて長期の資産形成を進めていることがわかります。
夏休みのひと時、このランキングを参考に、ぜひ一度長期の資産形成戦略をお考えになってはいかがでしょうか。
LIMO編集部