「老後2000万問題」がメディアで取り上げられ、大騒ぎとなってから1年。年金だけではどうにもならないかもしれない、という漠然とした想像は誰もがするようになったのではないでしょうか。資産運用とか資産形成というもメジャーになってきたように、「年金だけに頼れない」、「老後の資金は自分でなんとかしなければならない」と思う人が多くなってきたように感じます。
あんなに2000万問題で騒いだのはなぜか
「老後に2000万円なんて準備できない、足りないかも!どうしよう!」と騒いではみたものの手段が分からない。わからないから見つけられない、という人も多いのではないでしょうか。
むしろもっと厄介なのは「自分が、お金について何が分からないかが分からない」という状況に陥ってしまうことです。
これも日本という我が国が「お金の教育」というものが無かったからなのですが、嘆いてばかりもいられません。
ここからは一人でも多くの方に、老後の準備はこれだけ必要なのだという事を少しでも理解していただくべく、メディアで多くは語られることがなかった「老後2000万円問題」の中身についてみていきましょう。
老後2000万問題の算出の根拠とは
まずは2000万という数字がどこから出てきたのかを見ていきましょう。
金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」によると、これにはモデルとなる世帯があります。