突然ですが、6月22日は『かにの日』です。これは、大阪の有名なかに料理店「かに道楽」が1999年に制定した“記念日”です。6月22日が星占いのかに座の初日であることと、50音表で「か」が6番目、「に」が22番目であることから、この日が選ばれたようです。
しかしながら、よくある典型的な商業キャンペーン日の1つであることは間違いありません。実際、かに道楽のホームページを見ると、「かにの日」に絡むイベントの告知が掲載されています。今年はコロナ禍で例年ほど大規模ではないようですが、それでも恒例となった当日企画のスピードくじ等が実施されます。
最近は不漁続き? 全体の漁獲量はどれくらい減っているのか
さて、せっかくですから、蟹(カニ)の現状について見てみましょう。好き嫌いはあるでしょうが、カニは寿司ネタや鍋料理、年末年始のご馳走などに不可欠な具材であることは確かです。特に、冬の味覚としては和食を代表する具材の1つですから、真夏が近い6月下旬に「かにの日」は少し違和感があります。
ところで昨今、マグロやサンマなど、一昔前まで普通に家庭の食卓に並んでいた魚介類が獲れなくなったという話を耳にします。年初にはイカやサケの不漁が大きなニュースになりました。ここ数年間、カニが不漁というニュースも聞いた記憶もあります。
そこで、カニのデータを見る前に、先ずは日本の水産物全体の状況を把握しておきましょう。