その1:年間生活費の25倍の資産を持っておく

まず、老後に必要なお金、特に年間の生活費を把握することが必要になります。そして、この年間生活費の25倍の資産を老後までに準備しておくというものです。。

年間の生活費(取り崩す金額)が200万円なら5000万円。300万円なら7500万円。400万円なら、なんと1億円が必要です。老後2000万円どころではありませんね。

しかし、ご安心ください。我々は年金を積み立てています。これは将来もらえる資産と仮定しましょう。生活には足りないお金だけ、計算します。ライフスタイルにより、個人差はありますが、おそらく5~20万程度ではないでしょうか。下記は計算例です。

  • 5万×12ヶ月×25 → 1500万円
  • 10万×12ヶ月×25 → 3000万円
  • 20万×12ヶ月×25 → 6000万円

この額を老後までに準備する必要があります。現在、このお金が手元にあれば、老後まで保つなり、増やすなりすれば良いのです。

その2:資産は株式と債券の組み合わせで保有する

こうして貯めたお金は、株式と債券に分けて投資をします。

運用しなければ、お金はいずれ枯渇してしまいますが、株式と債券を組み合わせて運用することで、老後資産が枯渇するのを避けているのです。

研究では、債券を25%以上、株式を75%以下で30年間運用し、生活費として年間4%を引き出した場合、資産が0になることは無かったと示されています。

それどころか、用意しておいた老後資産、つまり元金を上回った場合もあったというから驚きです。理由は単純です。引き出した4%以上にリターンがあったことと、複利効果を享受できたからです。

注意するのは、投資先です。投資先を間違っては増えるどころか、逆に減らすことになってしまいます。

特に「ホームカントリーバイアス」には注意が必要です。自国に投資先が偏重してしまうことです。日本人は日本株を組み入れたくなりますね。これがバイアスです。

しかし、現在の日本株はあまり良い投資先とは言えません。できれば、米国株や世界株式に投資し、成長し続けるファンドに投資することをお勧めします。

また、債券は可能な限り、組み入れることをおすすめします。債券と株式は通常、反対の動きになります。金融ショックが発生した場合は、利益がでている債券を利益確定し、下落した株式を買い増すことで、資産配分が適正化されます。

市況が回復すれば、買い増した株式が大きく値上がりすることにも繋がります。